機動戦士ガンダム00

□機動戦士ガンダム00 ー新たなるミッション 2010ー
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全然、違う。刹那がいた世界とは。
「これが、過去の地球・・・・・」
経済も、組織も、全てが違う。と、言う事は、ユニオンも、人革連も、AEUも、まだないと言うのか?
「藤海寺、聞きたい事が・・・・」
「車に乗ってくれる?」
藤海寺はもう、車に乗っていた。刹那は乗り込み、ドアを閉めた。車の中は何気と暑い。どうやらこちらの季節は夏のようだ。刹那のこの格好は、この時期には適していない。
「エアコンつけたけど、もう少し待ってね」
「あっあぁ」
窓の外の景色を見つめていた。
まだ、綺麗な世界
戦争を知らない人間
平和な日々
こんな、穏やかな世界が、後300年もすれば、なくなってしまう。刹那はそれを知っている。知りたくなくても、知っている。
「・・・・・・綺麗だな」
「まあ、ね」
何故か微笑する藤海寺。
刹那はまた、景色を見つめた。
青く輝く空
風によって流れる雲
鳥たちは、優雅に空を飛ぶ
平和な世界
刹那は、深いため息をついた。どうしてこんなに、平和なのだろうか。自分がいつも見る世界は、荒んでいた。
人が人を、殺める世界
戦争をビジネスに使う世界
金のために動く世界
平和など、なかった。いつも自分がいる場所は、戦場だった。なのに、こちらの世界は、とても平和で、輝いている。
高速道路を出て、一般道路に出た。信号で車が止まった。その時、隣に並んだ車を見つめた。乗っているのは、子供が二人居る家族。子供は嬉しそうに母親と話している。もう一人の子供も、笑っていた。
「刹那。そんなに家族が珍しいのかな?」
「いや・・・・・・、俺の世界では、ああやって笑っていられる人間が、居なかった。皆、泣いていた」
「・・・・・・・そう、だったね。300年も経つと、人類も大きく変わるからね」
車が動き出す。どうやら藤海寺は、渋谷、と言う場所に向かっているようだ。上に吊る下がっている看板に、何処行きか、書いてあったので、刹那は大体で分かった。
「藤海寺」
「なに?」
「その・・・・・・・、質問してもいいか?」
「どうぞ」
「・・・・・・あんたは、神を信じているのか?」
俯きながら聞いてみる刹那。
「神、か。・・・・・・君は、どうなのかな」
「俺は、信じてはいない。神がいたら俺は、・・・・・・・。いや、世界は、平和だった」
刹那は唇を噛み締め、目を瞑っていた。
「確かにそうだね。・・・・・・僕は、信じてはいないよ」
それを聞いて、安心した刹那。
「ははっ。刹那は分かりやすいな〜」
笑顔で言ってくれた。刹那は、ぽか〜んとしていた。
「そう、か?」
「うん!可愛いよ^^」
可愛いと言われ、顔を赤くする刹那。刹那は藤海寺に顔を見られたくないので、また外を見つめた。
「・・・・・・・刹那は本当に景色が好きだね」
「・・・・・・・・ああ。初めての世界だからな」
「そっか〜」
見つめ直す景色。



そして、
「・・・・・ビル?」
「うん。刹那さ。その服じゃ暑いでしょ。好きな服を選んでもらわないと・・・・・・」
刹那は藤海寺に連れられ、三階に向かわされた。
着いた場所は、男の服の専門店のようだ。
「いらっしゃいませー」
藤海寺は刹那の服を選んでいた。
「どれがいいかなー」
刹那はキョロキョロと色々な服を見た。
「刹那ー、好きなの選んでいいからね」


刹那は藤海寺に気に入った服を出した。
「これ?」
「ああ」
「(何だか現代の若者?って感じだな)」
(刹那の格好は、ご想像にお任せします)
購入し、刹那はその買った服に着替えた。帽子を何故か被らされた。そしてそのまま他の場所に向かった。
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