切なさと愛しさの間
□第三章 質問するときは言葉を選ぼう
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『じょ・・・』
「じょ??」
私は更に顔を真っ赤にし、うつむいてしまった。
それを見たまた子さんは首をかしげ、私の次の言葉を待っていた。
私は意を決して、顔を上げ、言葉を繋げた。
『じょ・・情事をしている時です!』
思い切って聞いた私の顔を見るまた子さんは目を大きく開き、口を開けたまま私を見ている。
『そっ、その、また子さん、・・・高杉様とその・・・・・・あっ・・あるんですかっ!?』
私は、ドキドキしながら、俯き聞いた。
そんなまた子さんは、開いていた口を閉じ、フッと口元を緩ました。
「サリンダ、何であんたが急にそんな事聞いたかわかんないっスが、私は無罪っス。
晋助様とそんな関係になった事もないっス。
安心して下さいっス!」
『えっ?・・安心って?!』
驚いた顔で見上げた私にまた子さんは優しく微笑み、
「私にはわかってたっス!サリンダが晋助様に好意を抱いている事」
『!!!!!』
半年間、誰にも私の気持ちは気付かれてないと思っていた。
それが、まさか気付いてた人がいたなんて!
私はまた一気に顔が真っ赤になってしまった。
それを見たまた子さんはくすっと笑い、
「応援するっス!サリンダは友達っスから!
それより、いきなりどうしたんスか?そんな質問・・・ってか、晋助様の行為の時の顔、何でサリンダが知って・・・ってまさか!!晋助様とそういう関係に!?」
いきなり興奮し始めたまた子さんは私の両肩を抑え、
「気持ちが通じあったんすね!?」
『ちょっ・・・ちょっと待って下さい!!』
私は手を顔の前に出し、待って待ってをした。
『違うんです・・・実は・・・』
私は思い切って、昨日見た事と、最近の高杉様の私に対する態度の変化を簡単に伝えた。
また子さんは私が話をしている間、黙ってうなずきながら聞いてくれた。