crimson moon
□祭囃子
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阿伏兎と作戦会議をして帰る道すがら、吉原によって月詠とも話をして明日の会議の時間と吉原単体の現状を報告した
そのうえで時音が言った
「お登勢のほうの軍勢の始末がつたら、速攻でこちらに来ます。でも、あらかじめ神威たちはこちらに張っているので安全だと思います」
そして微笑むと、いつものバイクで吉原を後にした
その足で、万事屋に向かう
銀時たちと、真選組の二人に明日の作戦会議の話をしないといけないから…
『でも、まだ先日の神楽ちゃんの一件があるから顔合わせづらいな…』
色々考えあぐねながら万事屋に到着後、重い足取りで階段を上った
万事屋には誰もいなかった
真選組の使っている部屋には山崎が一人モニターを監視していた
「みんな、お登勢の店で晩御飯って言ってましたよ」
そういわれて、階下のお登勢の店に行く
そうすれば、土方もいるから話は一度で済みそうだった
「じゃ、行ってみるね」
時音は山崎に手を挙げて、万事屋から出ていった
階段を下りて、スナックお登勢に向かう
暖簾が出ていなかった
『おや?』と思ったが、戸口に手をかけると軽く開いた
皆、食事の真っ最中だった
「おう、時音、お前もこっち来いよ」
いつもの銀時に戻っていた
「あ…うん、今日はどうしたの?」
「お前がちょろちょろしてるから、見張りしながらお食事会ってところかな?」
「ふぅ〜ん…」
そう言いながら周りを見渡した
山盛りの食事を黙々と食べる神楽ちゃんとマヨネーズの盛り合わせにしか見えない食事をしている土方…
互いに文句を言いながらも、黙々と食べていた
ソファー席に新八・神楽、カウンターに銀時と土方が座っていた
時音は銀時に呼ばれて、銀時と土方の間に座った
「時音は何が食べたいんだい?」
お登勢に問われ、周りを見渡した
「普通のご飯が食べたいです・・・」
一瞬、両隣から視線を感じた
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