D.Gray-man 短編集

□茶番劇
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いいですか!貴方がいくら物知らずの世間知らずで、婦女とは思えない言葉使いで、口やら何やらよりも先に手足が出るような乱暴者で、粗忽で、何事も大雑把で、エクソシストにあるまじき無神論者だとしても!生物学上一応は女性であるという事をお忘れなく!肝に命じておきなさい!

あれもしかして私褒められてんの?

どこをどう聞き間違えたら褒められてるなんて思えるんですか…!

だあいじょうぶだあーってー、そんなに心配しなくてもさあ、別に教団本部に行くだけじゃん、何ならリンクも付いてきたらいいよ

だっ誰が心配なんか…!

鴉出身のエクソシストなんて厄介者扱いは目に見えてんじゃん、何を心配してんだか、このムッツリスケベは

私はムッツリスケベなんかじゃありません、どうしてそういう流れになったんですか

いや男の危ない性癖には気を付けろって言いたかったんでしょ?

ち、違います!私は…!

まあ、気を付けるも何も、こんな男だか女だか分かんないような奴誰も手なんか出さないだろうけどね

そんな事はありません!貴方だって十分魅力的な女性です!私が保証します!ですから…!

ですから?

………本当に気を付けてくださいね…?

いやーどうかなー、リンクに保証されるくらい魅力的だったら世の男共が放っておかないだろうよ

で、ですから細心の注意を払って…って!聞いてるんですか!?

え?聞いてる聞いてる、もう1回言って

そういう所がですね…!

大丈夫大丈夫!こう見えて鴉の一員なのよ?何かされそうになったとしても返り討ちにしてやるんだから

………



数ヵ月後



………

いってー…

は!すみません!大丈夫で…ひい!

許しませんよ…アレン・ウォーカー…!

あっれー!リンクじゃん、久しぶり、何で教団にいるの?元気だった?

アレン・ウォーカーの監査です!貴方がいないのに元気でいられるわけがないでしょう!それよりも何ですかこの有り様は!貴方言いましたよね!何かされそうになったら返り討ちにしてやるとか何とか!何なんですかこの有り様は…!

いやアレンが無様にも階段で足踏み外して咄嗟に助けなければと身体が動いてしまった結果というか、とりあえず落ち着きなよ、私がいなくて寂しかったのは分かるけど

誰が…!

違うの?何だ、私がいなくて元気じゃなかった、何て言うからてっきり、私は寂しかったんだけどリンクは違うのか

ば…!

あらー、顔真っ赤にしちゃって!可愛いなー!寂しかったんでしょ?白状しちゃいなさいよ

………

………

……そうですよ!貴方がいなくて寂しかったんです!これで満足ですか!

凄く

だ、だいたい貴方がいけないんですよ!教団に行ったきり連絡一つ寄越さないで!私がどれだけ心配したか…!

あれ、連絡しなかったっけ?

してません!

そうだっけ?まあいいか、ごめんね、でもいいじゃん無事だし

……何かあったのかと思いましたよ…

残念でした!ビックリする程なーんにもないんだな!これが!



そ、それは良かった…?
(つまりは対象外)




教団ってゲイしかいないんだもん!あとバイ、ビアンは少ないかな?ヘテロの割合はホント稀少、アレンの監査じゃあもう暫く教団にいるね?気を付けた方がいいわよー?アハハハハ!………ま、さか…?違います、僕はヘテロだ






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