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□F
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上手い言い訳が考え付かず、尾浜がしどろもどろしていると、久々知の後ろに隠れていた不破が出てきてしまった。

騒いだため起きてしまったのだ。




「雷蔵!」




鉢屋は目を見張った。

身体は子供だが、顔は不破のままである。

何事かと鉢屋は三人の方を見やった。

三人は慌てて目を逸らす。




「俺達は何もしてないぞ?これは善法寺先輩が作った薬の所為であって俺達は…」

「善法寺先輩はしばらく経てば元に戻るって…」

「そ、それじゃぁ僕等はもうそろそろ行こうか」




三人は逃げるように鉢屋達の部屋から出て行った。

残されたのは部屋の主の鉢屋と不破の二人。

鉢屋は不破の事をじっと見つめる。




「ら、雷蔵おおおおおおおおおおおおおおおおお!」




枷が外されたかのように、鉢屋は不破に抱きついた。




「さ、さぶろー?」

「本当可愛いな雷蔵!!」




鉢屋は不破に頬擦りをする。

不破は息苦しそうに顔を歪めた。




「雷蔵厨だからってあそこまで行くとただのショタコンだよな…」

「いや、雷蔵に溺愛のただの変態だろ」

「勘右衛門、八左ヱ門、さっきから毒舌だな…」




久々知、尾浜、竹谷の三人は、近くの茂みからこっそり様子を覗っていた。




「さ、さぶろー…く、苦しい…」

「雷蔵可愛いなー、もう。こんなに小さいだなんて反則だぞ!!」




不破の言葉は全くと言っていいほど鉢屋に届いていなかった。




「雷蔵も大変だな…」

「さぁ、もうそろそろ晩飯の時間だ」

「晩御飯、豆腐だと良いな」

「兵助は本当豆腐が好きだな…」

「あぁ」

「こらそこ、さり気に笹豆腐を展開するな…」




fin.
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