aoex(頂き物)

□頑張れ志摩兎に角頑張れ志摩
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〜お昼休み編〜


お昼休み購買へとダッシュする生徒達俺も学食を買えるお金もなくお弁当を持っているわけでもないので授業終了と同時に坊と子猫さんと一緒に購買へ出かけた


「あかん…人酔いしてきましたわ」
「なにヘタれた事ゆーとんのや!飯食われへんなってもええんかい!」
「そうですよ志摩さんしっかりしてください」

人が我先に我先にと購買へ押し寄せる波に志摩は少々うんざりしていた

「ぁぁ〜あかん坊.子猫さん俺適当にぶらつきますわ」

ヒラヒラと2人に手を振り人ごみに消えていった志摩に2人はハァ…と呆れたため息を漏らしたのだった


自動販売機でカロリーメイトと新発売の文字にひかれて買ったジュースを片手にのろのろと人気のあまりない中庭に向かった
木陰に腰を下ろそうとした時少しはなれたベンチに見慣れた頭が見えた


バッ
「誰でしょーかぁ〜」
「うぎゃっ!?志摩だろ!?」

後ろから目隠しをしてやるとオーバーリアクションで彼は答えてくれた

「正解やぁ〜こんにちはー奥村くん」
「おう!!」

彼奥村燐は同じ祓魔塾にかよう候補生だ

「なにしてはんの?」
「弁当食おっかなーと思ってよ志摩は?勝呂と子猫丸いねぇみたいだな」
「ちょっと人酔いしてもて静かなとこ行こーおもてね?」

さっきかった物をかかげながら燐に言う

「!?はぁもしかしてそれ昼飯か!?お前なに?死ぬの?」

ひどい言われようだ

「ははっそない殺生なこと言わんでくださいよ〜」
「お前育ち盛りの男子がそんなんでデッカくなれっかよ!」
「なんや奥村君おかんみたいなことゆーなぁ(笑)」

燐はそうだ!と手をたたきお弁当箱のふたにせっせと自分のおかずを移していく

「奥村君?」
「ほらっ!弁当わけてやっからちゃんと食えよ!」

はいっと志摩におかずを渡す燐

「わわわわっありがとうな奥村君!めっちゃうれしいわぁなんや往生してまいそうやー!」
おかずを手渡された志摩があまりにもキャッキャッ喜ぶので燐も嬉しくなって頬を染める


「ほらっ!一緒に食べようぜ!」
「おん!」

ベンチに2人ならんで手を合わせる
「「いただきまーす」」

燐のくれたおかずに箸を伸ばそうとした時

「いただきます」
ベンチの後ろから声がしたと思ったらベロリと効果音がつかんばかりに何者かが自分のおかずを食べてしまった

「ぞぇぇぇぇぇぇぇ」

「!?志摩どうしたんだ!?
って!雪男じゃねぇか!」

「ひひさんほべんねほそふなっひゃっは」
「なにいってんのかわかんねぇよ;」

口いっぱいにおかずを詰め込んだ雪男がなにやらモゴモゴ喋っている

ゴクッ

「兄さんごめんね遅くなっちゃって」
「あぁ別にいいけど…………志摩なに泣いてんの?;」
横を見るとすんすん泣いている志摩

「化けもんやカビ●ンやベロリお化けや…」
なにやらブツブツ言っていた


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