シリーズ

□片倉家の場合
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一向に減らない山のように積まれた書類に囲まれ、dsekworkをする俺とその俺の向かい側の襖の前に正座する名無・・・。

「Ahー名無、なんでお前が?」

名無は小十郎のwifeだ。
仕事馬鹿・・・もとい仕事熱心な小十郎が所帯を持つ前、一か月の半分も家に帰らず城に設けられた自室に居ることは知っていたが、
所帯を持ってからもそれが変わっていなかったことを知って約1年。

それを知って名無に小十郎と一緒に登城することを勧めてから約一年。

こいつが見張りをするのは初めてだったりする。

「はい!小十郎様が執務室で殿を見張るように仰られたので見張りです!」
「・・・そうか」
「それに一週間ぶりに話せたのです。何としても殿に執務を終えてもらいますね」

にっこりと笑った##NAME##を見ながら、そんなにも信用がないのかと遠くを見ながら考え、ふと名無の言った言葉が引っ掛かった。

「一週間?・・・話したのがか」
「はい、そうですよ」

おかしいですか?と首を傾げる名無があまりにも可哀想だ。
というか同じ城に居て、部屋も隣にしたのに何故どうやったら1週間も話さずにいれるのかが気になった。






「は?休みですか」
「Yes、そうだ」
「しかし、仕事は」
「だぁー!俺と成実がやるから、つべこべ言わずに休め!」

あの話のあと執務をどうにか終えて
野菜畑から帰ってきた小十郎をつかまえた。
休みのことを言うと思った通りの反応を返してきた。
と言うより野菜にやる時間の半分を名無に使ってやれと心の中で思った。


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