夢の扉

□君って奴は…
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                                          バンッ―物凄い音がするその音は自分の拳だと気付く―何してんだろ俺…ただ不意に自分に苛ついた何故かは自分でも分からない…分かろうとしない―「あ、いたいた!イザ兄!イーザ兄ーっ!」「…兄さん…」「おや、どうしたんだい二人とも。蹴りかかる前に声をかけるなんて珍しいじゃないか」自分はまた何もなかったかのように振り向き、笑い掛ける…                                                  ―それから少し妹達と話しをして帰った「あっ、そういえば名無しさんがイザ兄が遅いって心配してたよ!」「…凄く心配してた…」「お前らまた勝手に俺の家に行ったのか…」全く油断も隙もあったもんじゃない「だって名無しさんに会いたかったんだもん…」「…会いたかった…」むぅっと膨れ顔になる「まぁ、良いさ…今度から入れないよう名無しさんに言う事にするよ」そんなーと言う二人―あれは俺だけの物なんだからお前らには渡さない…                                           妹達と別れ一人で歩いていると聞き覚えのある声が聞こえて来た…「臨也さーんっ」視線の先には裸足で走って来る名無しさんがいた―俺をベランダで見つけて走って来たってところかな「…名無しさん君裸足ジョギングしてたら足怪我しちゃうよ?」何て皮肉を言う「ジョ、ジョギングじゃあ無いですよただベランダから臨也さんが見えたから…つい靴を履くの忘れてしまって」「そんなに俺に会いたかったの?」そう言うと君は笑顔で「はい!会いたかったです!」―…                                                                                                    君って奴は… 

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