夢の扉

□本当の心
1ページ/1ページ

あの人は何時も嘘を吐く…寂しい悲しい嘘を…そんな彼を見ていると胸の真ん中辺りが切なくて苦しくなる…今日も彼は嘘を吐く「…新羅‥セルティに首を近づけたって知ったら怒るかな?楽しみだなぁ」彼はそう言ってガラス張りの窓の外を見ていた、そう言っていた彼の顔が一瞬だけ悲しそうな顔になった気がした。「臨也さん、臨也さんは本当は新羅さんを怒らせたくないんじゃないんですか?」私がそう言ってみると彼は顔を歪ませ笑った「ははっ、名無しさんちゃん君は分かってないな‥何でそう思うんだい?」彼はそう私に聞いてきた「凄く…凄く悲しそうな顔をしていたからです」彼は苦笑しながらこう言う「悲しい?…ははっ、この俺が個人的な感情を一人の人間に抱くとでも言いたいのかな?」そんな彼の顔はとても悲しそうだ「どうして嘘をつくんですか?臨也さんはとても優しい人のはずです」彼は眉をピクリとさせ苦笑する「優しい…俺が?多分俺を知ってる奴らでそんな事思ってるの君ぐらいだと思うよ?」またまた彼は悲しそうな顔をする「優しいです私が池袋で路頭に迷ってる時助けてくれました」「それは、君を利用するためにに決まってるじゃないか」「それでも、助けてくれたのには変わりかりません」「君って馬鹿なの?そうやって事故満足するのはよくないよ?「臨也さん」まぁ本当に馬鹿ならしかたないかもだけど…それに「臨也さん!!」…っ!」私は臨也さんを抱き締めたこれ以上は悲しくて聞いてられない彼の心がどんどん嘘を吐いてしまうから「…君って本当馬鹿だ」そんな彼の声がかすれて聞こえたような気がした。                                                                                           本当の心
    

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ