銀月短編集
□負けず嫌いは程々に
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銀時 ちょっと目を瞑りなんし
そう言うなり月詠は銀時にキスをした
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吉原の街がだんだんと日の光で目を覚まそうとしていた頃
銀時は現れた
聞くと早く目が覚めたはいいが、目が冴えてしまったので散歩しに来たのだそうだ
「相変わらず暇なやつじゃの」
「ワーカーホリックよりマシだ」
何時ものように互いに軽口を叩きながら
月詠が前、銀時が後を追いながら通りを歩く
そろそろ切り上げるつもりだったが見回りの途中だった
月詠はいつも通り見回りを続けることにし、大通りから裏道へと入ると足を止め振り返った
それは単なる思いつき
いつもこの男には適わないから…
銀時に目を瞑れと言ったのはその直後のこと
…以上が銀時が月詠にキスされるまでである