銀月短編集

□男は黒スーツ一枚あればどんな場所でもなんとかなる
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「またボディガードか…わっちには必要ないと雇い主に伝えろ!!

分かったらとっとと帰りなんし!!」


社長室のどっしりとした椅子に座っていた女性はキーボードを打つ手も止めず、入口から入ってきた黒スーツの男をチラリと見るや、話も聞かずに冷たく言い放つ


男の名前は坂田銀時
髪は銀色で目は死んだ魚のようだと言われるらしい

新宿歌舞伎町で万事屋と呼ばれるいわゆるなんでも屋をやっている

そんな男が何故ボディガードとして女性の所にやって来たのかというと


「…いや、ちょっといきなりそれはないでしょ?

まだオレ何も言ってないし!

うん、まぁボディガードってゆうのは間違っちゃいないんだけれどもね

断るにしてももう少し言い方ってもんがあるだろーが

いや〜オレも別にボディガードなんて面倒くさい仕事やりたくねーよ

でもな、ババアがこの仕事受けたら家賃半年分タダにしてくれるっつーし、

相手がでっかい会社の社長のだっつーから美味いもん食えるかなとかちょっと期待したりはしてたけども」


ということらしい
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