小説

□年下の男の子
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突然、主人が、脳梗塞で、倒れた。
私は、急いで、病院へと、息子と娘を連れて、向かった。
主人は、突然、職場で、ぱたりと動かなくなり、意識を失い倒れた。
職場から、自宅へ連絡が来た。
「奥様でいらっしゃいますか?」「大変です、木村課長が、会社で、倒れました。」
「え?」
「本当ですか?」
「病院は、どちらですか?」
「川崎総合病院です」
瞳は、心臓が、爆発しそうだった。
なぜ?あんなに、元気だったのにと、泣き崩れた。
「京輔、あかり、お父さんが・・・・」
「どうしたの?」
「お母さん」と、京輔が、瞳を、抱き抱えた。
「お父さんが、倒れて、病院に搬送されたの」
取り乱す瞳に、京輔は、「大丈夫だからね、お母さん、僕が、付いているから」


病院に行くと、すでに、主人は、心配停止状態で、医者が、慌てた。
「急いで、心臓マッサージ」
主治医の高橋ドクターは、一生懸命に、手を尽くしてくれた。
「先生、駄目です」
「心肺、回復しません」
「もう、一回」
何度も、心みたが、呼吸が、回復することは、なかった。
「あなた、しっかりして」
瞳の泣き叫ぶ声が、病院中響いた。
「誠に、残念ですが、8時24分、ご臨終です。」
「お悔やみ申しあげます」
「お父さん」
「お願いだから、目を開けて」と、あかりが泣き叫んだ。
京輔が、あかりを抱き寄せ、頭をなでた。
「大丈夫、あかりもお母さんも、僕が、守るから」
京輔の言葉は、重かった。
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