普通少女☆さやかちゃん

□恋]ラブ=まどか
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1日の学校生徒が終わりを迎えた。今日は転校生がやって来たこともあり特別な日にも感じた。
その転校生は初日から優等生の風格を出しまくっていた。難解な数学や英語の問題をいとも簡単に解き、体育では短距離を脅威のスピードで新記録を叩き出したりとまさに漫画に出てくるような転校生だった。

「いやー終わった終わった」

さやかは自分の席で大きく伸びをした。

「さやかちゃん、最後居眠りしてたよ」

後ろからまどかがさやかに声をかける。さやかは後ろのまどかの方に向き直る。

「甘いなまどか、あれは寝ながらちゃんと聞いてるのだよ」
「あら、そうなのならあなたが居眠りしていた時にやっていた化学の大まかな授業の道筋は何かしら」

まどかからではなくさやかの後ろから声がした。振り返るとそこには今話題の優等生暁美ほむらがいた。

「何よ」
「そうね早い話私はまどかに用があるの」

ほむらはそう言う。

「あんた!転校生だからってね」
「転校生は関係ないわね、今はまどかに用があるの」
「そりゃそうだけどさ、一つ言わしてもらうとあんたそんな風だと友達できないよ」

まどかがさやかを止めようとするが先にほむらはさやかに近づくと顔を近づける。もう鼻と鼻がくっつきそうになるくらい。
「そうね、私からも一つ言わしてもらうとあなたにはそうまでして守りたいものがある?感情を捨てても守りたいものがある」

ほむらの声は怒っているようには感じなかった。むしろ何かを我慢しているように感じた。さやかはそんな彼女を見て何も言えなかった。
ほむらは顔を離すとまどかに視線を向けた。

「それでまどかはこれから大丈夫?」
「う、うんいいけど」
「そう、なら行きましょ」

ほむらはまどかの手を握ると引っ張るような感じで教室を出ていく。まどかはよくわからないまま引っ張られて行った。
さやかは二人が出ていくのを見ているしかなかった。
(そんなこと言われても……)
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