トキヤが筍ご飯を作ったようです。 会話のみ。 「今日は筍ご飯か。流石イッチー、秋の味覚はちゃんと押さえるね」 「いえ、しかし下茹でしすぎたせいでほとんど香りが飛んでしまいました……。あと店でリンゴを買おうと思っていたのですが直前になって頭からすっぽり……はぁ、不覚です。私としたことが」 「気にするなよ。リンゴくらいいつだって買えるさ」 「ですが筍もせっかくの香りが……味も飛ばしてしまったかもしれませんし」 「イッチーの筍なら何だって美味しいから心配ないよ」 「……セクハラですかレン」 「おや、オレは筍としか言ってないんだけどね。やらしい想像を膨らませたのはどちらさま?」 「……っ、!」 「それとも……オレは誘われているのかな」 「そんなわけ、っ……んん!?ん、ふぁ……っ」 「っ、は……熱いよイッチー。ふっ、どうやらイッチーは茹で上がるのが早いみたいだ」 「な、人を野菜みたいに……んぁ、ん、む……んんっ」 「ん……お喋りな口だね。そんなこと言ってないさ……茹でれば香りが飛ぶ筍とは比べ物にならないよ、イッチーのやらしい身体は」 「はぁ……!?い、いやらし……っ、レン!わけのわからないことを言わないでくれますか、さっきから!」 「おや、自覚なしときたか。それはそれでそそるね。 イッチーの身体は熱くなればなるほど、淫らな匂いが濃厚に立ちのぼってくるんだよ……最高に、興奮する」 「────……っ!!」 「まるで松茸みたいに芳醇な、美味しそうな香りだ。食べちゃいたいくらいだね。ふふ、また一段と赤くなった。……可愛いね、イッチー。ん、っ……は、む」 「……んん、ふ、…っ、ぁ、ん……!レ、レン……っ、そこ、ダメ、ん……っ、ぁ、や、あぁ……っ!」 「うん、いい声だ……ん、ちょっといじっただけでもうこんなに……。もしかして溜まってた?」 「っ、な、何言って……っ!っ、レ……レン、指、入れな……や、んん……っ!ゃ、ぁ、っん……っ」 「全身真っ赤に火照らせて、中もこんなにぐちゃぐちゃにしながら嫌って言われてもなぁ……それ、余計にオレを煽るだけって知ってる?」 「知らな、っ……ん、や、は……っ、ぁぁ、……ん!」 「……イッチーは本当に可愛いね、ここなんて今にも滴り落ちそうなくらい蕩けちゃってるじゃないか。真っ赤なところとか、上の口ではきついこと言ってるけどその実下ではこんなに甘い蜜を溜めて滴らせてるところとか、まるでリンゴみたいだ。いや、潤いすぎてじゅくじゅくと露が垂れそうっていう点からいえばブドウかな?ふふっ」 「ん、や……またわけのわからない……何の話ですか、っ」 「イッチーがいれば秋の味覚なんて全部味わい尽くせたようなもんさ、って言ってるんだ。……だからちょっと料理で失敗したり買い忘れたことくらい何ともないよ。秋はまだ長いんだし、そんなに落ち込まないで。また一緒に買いに行こう、ね?イッチー」 「……ん、……レンがそう言うなら」 「よし、決まりだ。いつにしよう?オレは明日にでもデートしたいんだけどな」 「デートじゃありません。買い物です」 「いいじゃないか、2人で出かけるのも久しぶりだろう。買い物デートってのも乙なものだと思わないかい?」 「ですから買い物です」 「ははっ、頑なだねぇこの子は。まあいいよ、オレはイッチーとふたりなら何だって最高のホリデーさ」 「……何なんでしょう、あなたが頭のいかれた異国人に見えてきました」 「うん、イッチーが大好きだからね。大好きすぎていかれちゃってるんだ。そうだイッチーはオレのこと好き?ノーって言われたら泣くよ」 「困りましたね。本当に話が通じません」 「えっ、まさかイッチーはオレのこと好きじゃないのかい?やめてくれよ、嘘だろう?ただ素直になってないだけだろう?なあイッチー答えてくれよ、イッチー。イッチーってば」 「あーうるさいですね本当に……。 ……好きですから黙ってください」 「……イッチー……好きってそれ……、ん、っ!?」 「ん……んっ、は……黙ってと言った、でしょう」 「イッチー……嬉しいよ。……ありがとう、大好きだ」 「……当然です。大好きです」 「オレも大好きだよ。……──愛してる、トキヤ」 「……私も愛してます、レン」 END 全ては言葉遊びがしたかっただけ。ただの悪ノリです。ごめんなさい。 →あとがき |