短編+番外編
□嫉妬?
1ページ/1ページ
※双子設定、同室設定、学パロ
移動教室で2年の教室前を通ったとき。
「ねぇハヤトぉ、ここ分かんないんだけどぉ」
「んー?…これはねぇ…」
机を挟んで向い合わせで女子生徒と話すハヤトが見えた。
いつもの屈折ない笑顔で女子生徒に笑いかけるハヤト。
胸の奥底がチクリと痛んだ気がした。
放課後、寮への帰り道。
「好きです!私と付き合ってください!!」
木々の向こうに見えた女子生徒と、ハヤト。
こちらからはハヤトの表情は見えない。
女子生徒の顔が、一瞬綻んだ。
「──ッ」
今度は気のせいじゃない。
鈍い痛みが胸を打つ。
「さっちゃん、どうしたの?顔色が悪い…」
「…いや、何でもない」
隣に居た那月が心配そうに俺をみる。
そんなに顔に出していただろうか。
寮で那月と別れた。
自室の自分のスペースに置かれているソファーに寝そべる。
ハヤトが帰ってきたのはそれから二時間後だった。
「たっだいま〜☆」
ハイテンションで帰ってきたハヤトはいつもの様に俺にまとわりつく。
「今日ねぇ〜なんと、告白されちゃったのにゃあ〜」
それで?
そんなことは見てたから知ってる。
「それでそれでー…」
「…随分と、」
「?」
「…楽しそうだったな」
ハヤトの言葉を遮り、体を起こして相手を睨む。
「あ、あれ?何か怒って、る?」
いつもと空気が違うことを感じたのかハヤトは戸惑う。
「別に、怒ってねぇよ」
ただ、モヤモヤするだけだ。
そう言うとハヤトは一瞬驚いたような顔をして、そしていつものような笑顔を俺に向けた。
「ははーん。…嫉妬かにゃあ?」
「……は?」
「嬉しいにゃあ、砂月が嫉妬してくれるなんて。安心して。ボクが好きなのは砂月だから」
は?嫉妬?
誰が誰に?
俺がハヤトに?
いやいやちょっと待て、誰がいつそんなこと…。
「だ、誰が嫉妬なんてするか!」
「違うの?でも顔は真っ赤だにゃあ」
「──ッ!?」
自覚した途端、熱くなる顔。
「ボクはいつでも、君を見てる。…愛してるよ、砂月」
そのままハヤトの顔が近づいてきて、唇に柔らかい感触。
キスされたんだと理解したと同時に俺は目を閉じた。
FIN.
あれ?これハヤ砂かなぁ?
無理矢理終わらせた感満載の文やな…
でもこれ以上続けるときっと収拾着かない