短編+番外編

□小ネタ
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『神宮寺、咄嗟の気転でアクシデントをフォローしたんだって』
「それがどうした」
『なかなか成長してきてるんじゃない?蘭丸なにもしてないけど』
「アイツらが見るだけでいい、っつったんじゃねぇか。もともと何かを教える気もねぇ」
『そもそも出番ないしね』
「うるせぇ」

レッスン室の端、ベースを片手に作曲中の蘭丸の手元を見る。
先程から一切進んでいない譜面の横にはイラついたような筆跡が残っている。

『この箇所、こういう風にしたら繋ぎやすいんじゃないかな?』

近くにあるピアノで弾いて聴かせると納得したように譜面にメロディを刻んでいく。
そのやりとりを数回続けると、ハッ、としたように蘭丸が目を見開き怒鳴る。

「お前の手、借りたら意味ねぇだろーが!!」

つい癖で手を出してしまったが、これは蘭丸自身が友人へのプレゼント用に書いている曲だ。
危ない危ない。

『ごめんね、蘭丸。これ以上ここ居るとまた手、出しそうだから退散するね』

そういってレッスン室を後にした。

…そういえば何で蘭丸のところ行ったんだっけ…。






fin.

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