二人の協奏曲

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※藍ちゃんは既にデビュー設定




プール開きから1週間、その間の意識は無いけれど、俺が目を覚ましてからさらに1週間。
夏休みになりました。

『神宮寺は家に戻るのか?』
「うーん、どっちでもいいかな。…それより体調は大丈夫なのかい?」

あれからちょくちょく体調の事について聞いてくるSクラスの皆。
Sクラスに限ったことでもないが、翔は物凄く謝ってきた。
正直那月と砂月と社長しか知らないことだったから別に構わないんだけど。というより、もうその話題を出さないで欲しい。

『もう平気。1週間も眠ってたなんて聞いたときは驚いたけど。そもそもプールとか海とか行かなきゃそんなことは起こらないし』
「そっか。ところでこの夏休みはどうする?」

卒業オーディションで神宮寺が歌う曲自体は大まかに出来上がっている。
夏休み、寮に残るのであればかなり完成に近付けるのではないだろうか。
まぁ、曲名と歌詞はつっこまない方がいい気もするが。…自分が歌う訳でもないし。

『…1週間だけ戻ろうかな』

仕事で忙しいだろうが久し振りに顔でも出さないとあの子が拗ねた仕草をする。
大人びてはいてもまだ13歳(設定)だ。多分。つか年とるの?

『8月の最初にしようかな』
「それじゃあそれに合わせようかな」

それから神宮寺とこれからの日程を合わせ、それぞれ別れた。


──〜♪

部屋に戻ると携帯がなった。
誰かと思ってディスプレイを見るとそこには"嶺二"の文字。

『なに』
《アキー聞いて聞いて!》
『うん、何』
《なんとー、ドラマのお仕事貰っちゃったんだぁ》
『それは良かったね。じゃあ』
《ちょっと!まだ話は終わってな…》

ピッ、と無機質な音を響かせ携帯を閉じた。



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