短編+番外編

□くりすます
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「………へ?」

今日はクリスマス。
部屋に戻るとそこにいたのはいつもの那月ではなく、小さい那月だった。
小学校1年生くらいの頃の身長だろうか。

「あ、おかえりなさい、しょうちゃん」

少し舌足らずに喋る那月は俺を見上げる。…なんか新鮮だ。

「ちょっ、おま、那月、何でこんなことに」
「えぇとね、さおとめせんせぇによばれてがくえんちょうしつにいったらこうなったんです」

原因はシャイニング早乙女か!

「ふふ、なんだかしんせんですね」

りんごせんせぇからケーキもらったんです。
と、トタトタ歩いて着いた先は冷蔵庫。
白い箱を取り出してテーブルに置いた那月は次に皿とフォークを取り出した。
未だに状況を理解出来なくてその場に突っ立っていると裾を引かれた。
ふと我に返って下をみるとにっこりと可愛い笑顔の那月。

「クリスマスケーキ、いっしょにたべよう?」
「──ッ!……あぁ」

そのまま那月に手を引かれ、座る。
ケーキはオーソドックスにショートケーキ。
林檎先生から貰ったと言っていたが、うん。美味そう。
一口食べればくどくない甘さが口一杯広がって。
チラリと那月を見れば嬉しそうに目を輝かせて食べていた。

「…那月、」
「うん?なぁに、しょうちゃん」
「イチゴいるか?」

気付いたらそんな言葉を発していた。

「いいんですか!」

輝きが増した気がする。
キラキラと目を大きく開きながらこちらを見る。

「あぁ。ほら、口開けろ」

イチゴをフォークに刺し、那月へと近付ける。
あーん、と那月の口の中に入れてやる。

「おいしい!ありがとう、しょうちゃん」

ふんわりと笑った那月に胸が高鳴った。

結局、シャイニング早乙女が何のために(つかどうやって)那月を小さくしたかは謎のままだが、今だけはそれに感謝しておくことにする。


fin.

翔那、だよな?
何がしたかったんだろ…

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