薄桜鬼
□十三章
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はてさて、どうしたものか。
未だに薫を説得する方法が思い付かない。
千鶴ちゃんに薫のこと話してみるか……、いやまだ止めた方が良いかも知れない……
うーん……
「放してくださいッ!」
お、またナンパ野郎がいるのか。
まさか薫!?
チラッ、………
「なんだ、お千ちゃんか」
じゃなくて、助けねば。
いつもの様に軽く浪人を蹴散らして、と。
「大丈夫?」
「ええ、ありがとう」
あ、お千ちゃんって紗世ちゃんの先祖!?
ってことは、
「もしかして私のこと知ってるの!?」
「……いや知らないけど。もしかして女の子?」
「あ、やっぱり知らないか。はじめまして雪村由美です」
「雪村……。またお礼は改めてするわ」
「いえお礼なんて良いですよ。君菊さん心配されてると思うので早めに帰った方が良いと思いますよ」
それにしても。
紗世ちゃんと雰囲気似てたなー
お千(あの子、何者なの……?)
(ハッ。薫の説得方法考えなきゃ)