Starry☆Sky
□Star.3
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「で、音羽はいつ起きるんだ?」
「そのうち起きるだろ」
誰かの話し声に現実へと戻された。
会長の時もこんなだったな……
「あ、やっと起きた!音羽、今日は授業に出てもらうぞ」
担任の陽日先生が腰に手を当てて怒った仕草をする。
「それより音羽さん帽子と眼鏡着用でよく寝れますね」
「……水嶋先生には関係ありませんから」
俺を無視するなー、と陽日先生が叫んでるが気にしない。
「郁も陽日も何しに来たんだ。用がないなら仕事に戻れ。…心葉も授業にちゃんと出ろ」
琥太にぃ、そんなだらけた姿勢で言われても……
「仕方ない。ほら音羽行くぞ」
「……わかりました。じゃーね琥太にぃ」
半ば陽日先生に引きずられながら教室へと向かった
「そういえば音羽は何で帽子してるんだ?女子と隠してるわけじゃないんだろ」
「…琥…星月先生から聞いてないんですか?」
「いや?なにも」
意外だ。女子ということは教員は全員知っている。
だが帽子と眼鏡は常にしているため知っているのは琥太にぃのみ。
琥太にぃが話してたものだと思ってたや
「でも帽子も似合ってるぞ。風強いから飛ばされないようにな」
陽日先生の手は琥太にぃよりも少し小さかったけど、やっぱり温かい優しい手だった。
陽(あ、風で飛ばされたら車とかに気を付けるんだぞ)
(……過保護)