小説
□scene1
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〜七芝高等学校〜
『長谷川!』
バシッ
長谷川昴にボールが渡る。
キュ ダム
『今、ミニゲームやっているのまだ仮入部の一年だろ?』
「ほら、桐原中の3年で弱小校を県準優勝まで引っぱり上げた司令塔!」
ピシュ・・・・ザッ
ゴールが見事に決まる。。
「長谷川昴!」
昴『ようやくここまで来た・・・俺の目標・・あの、今日は水崎部長は来ないんですか?』
「そういえばいないな!」
「おい!全員片づけて部室に集まってくれ!大事な報告がある。」
4月11日 月曜日
七芝高等学校入学してから7日目
バスケ部仮入部から4日目
昴「(この日俺のアイデンティティの大半が・・・)」
「1年間だ、男子バスケットボール部は活動謹慎処分だ!!」
昴「(一瞬にして消滅した。。。。)」
「聞いた?男バス休部だって?」
『えっなんで』
「なんでも部長の水崎さんって人がー」
『ええー―!!』
「・・じゃ長谷川くんどうするんだろ?」
『せっかくスポーツ選抜クラスに推薦で入ったのに、帰宅部って・・・・』
葵「昴・・・・」
一成「おーしょんぼりしちゃって、普通科のほうに顔も出しゃしねぇ。同中のよしみで励ましてやろうぜ!!お〜いロリコン一味!!!」
ピュ〜ゴッ!!
葵「一成!なんてこと言うのよ!?」
一成「ギャァ!荻山〜踏んでるよ。」
葵「私は・・なんて声をかけたらいいのかわからないよ。悪いのは部長だけなのにさ・・・」
一成「そいつは自主退学だっけ?まぁ顧問教師のお怒りもごもっともかな。なにしろ部長がその教師の一人娘と駆け落ち!それもまだ・・小学生だせ?」
〜公園〜
昴「(やっと1週間が終わった・・・こんな明るいうちに家に帰るなんてな・・結局ろくに話ができなかった。水崎先輩−−初めてみたのは中一の時・・・ずっと憧れて、真似して、やっと今年・・・)はぁ・・もう、いいや・・・」
詩歌『あの〜バスケットボールが転がって来たのですが、あなたのですか?』
昴「!!あっ・・・うん。俺のだよ・・・(この子どこかで見たことあるような。。)」
詩歌『(私はバスケにはあまり深く関わらないほうが・・でも)どうしてそんなに落ち込んでいるのですか?』
昴「えっ・・・いや・・バスケをやめようと・・考えていたところだよ。」
詩歌『怪我か何かででしょうか?』
昴「いや憧れの人と・・バスケができなくなった上に・・部活が休部してさ。なんかもうどうでもよくなって。」
詩歌『(この人は怪我で満足にバスケがしたくてもできない人もいるのに、こんなささいな理由で!??)あなたは本当にそれでいいのですか?』
昴「・・(この子はどうしてここまで・・・あっ思い出した!月刊バスケに載っていた全国小学ベスト5プレイヤー白河 詩歌)あのっ君は!」
詩歌『(これ以上は・・やめておこう。自分がみじめになる・・・)そうですか。私はこの辺で失礼します。』
昴「あっ・・・・(くそっどうすれば・・・とりあえず家に帰ろう・・・)」