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□dandy's talk 〜romantic journey番外編〜
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えるとまゆを残し、兄弟達は空港の外に出る。


表には、黒塗りのリムジンが止まっていた。
運転手が現れ、深々と挨拶する。車のドアが開けられ、5人はそれぞれ乗り込んだ。


少しの間、運転手と御堂が打ち合わせらしきことをしたあと、御堂は助手席に乗り込んだ。



そして、静かに 車は走り出す。






「……なぁ、 いったいどうしたんだろうな? 急に東京だなんて。突然すぎるよな。」

腕を後ろ頭に組みながら、雅弥が言い放つ。

「せっかく、遊びに来たのになぁ……」

言葉を続ける雅弥に、


「…雅弥、 本当にわからないの…!?」

雅季が 信じられないといった風情で返答する。

「…!! 何だと! 雅季」

「…まぁまぁ、怒んないの。マサヤ。」

いきり立つ雅弥を、裕次はなだめる。


「雅季も…挑発はやめなさい。
…あの場で 失言がなかっただけ、御の字なんですから。」


「…シュウ兄、何気にひでぇ……。」

「あぁ、…すみません。」

笑顔であやまる修一。


「…俺だって、えるの言うこと遮った シュウ兄みて、ただ事じゃないって思ったよ。でもさ…はっきりした理由が、わかんねえって言うか……。」

言いよどむ雅弥。


「裕次兄さんでも、わかったのにね。」

「…ヒドいよ、マサキ…。」

「…ごめん。裕次兄さん。」

俯いてあやまる雅季。





「……まあ、宿に着いたようですし、この話は一段落ついたら、話しましょうか。」


修一が、外に目を向ける。それに続いて全員が目を向けると…

リムジンはちょうど、ホテルの車寄せに停車した。







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