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□…素顔のままの キミでいて。
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「…ねぇ ねぇ、マサキくん。」
…僕の可愛い恋人。えるが僕の部屋を訪ねてきて…
現在、宿題をみてあげている。
僕の教え方は、スパルタだから…
要点を教えて しばらく放置。
彼女は、僕の机に向かって 時々ひとりごとを言いながら宿題にとりかかり、僕は…そんなえるの背中をみながら ソファーで本を読んでいた。
「…ん? 出来たの?」
本を閉じて、えるのそばに行く。
「うん。…どうかな…?」
「 見せて。」
えるが、ノートを差し出す前に、えるの肩を抱き 頬を寄せて ノートを見る。
えるの…どぎまぎしている 気配が伝わる。
僕は、わざと時間をかけて ノートを見た。
「…正解。」
耳元で甘く囁き そっと頭を撫でてから、身体を自由にする。
えるは いろんな緊張から 解き放たれたようで…
ちょっと、挙動不審。
そんなえるが 可愛くって 仕方がない。
…キミには そんな素振りは見せずに、ポーカーフェイスしてるけどね。
…キョロキョロしてたえるが、何かに気づき、そして 手に取った。
「 マサキくん。…もう一個持ってるんだね。…メガネ。」
「 …あぁ、 スペアだよ。」
…その 眼鏡を、えるが かける。
「…これ、かけてたら …少しは頭 良くなるかも…。ねっ、マサキくん♪」
「また そんな、非科学的な…。」
「 だって…ふふっ…」
笑いあった後、不意にえるが言う。
「…あ、あのっ…
…似合ってる…かな…?」
照れて 俯くえる。
そんなえるの 頬を両手で捉え、顔を向けさせ、真っ直ぐ見つめる。
「…それなりに 似合ってる けど…
邪魔だよ…。」
「 …えー、どうしてー? …せっかく マサキくんとお揃いなのに…?」
「だって……」
そう 言いながら、唇をえるに重ねる。
…徐々に キスを深め…求め合う…
…その度に、眼鏡どうしが あたり、音をたてる。
「…ね? 邪魔でしょう?」
そう 言って、えるから眼鏡を取り外す。
「 ……うん///」
「えるは、…素顔のままの方が いいよ。」
僕から 恥ずかしそうに 目線をそらすえるに…
ふたたび僕は、 キスを落としていった……。
end