連載番外

□カゼノトオリミチ
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ドサッ



『わぁ!』


「!」



そしてそのまま、兄上の「荷台」の上に下ろされた。



『な、何で?』


「これは本来、荷物を載せる所では……?」



兄上も首を傾げている。



「ああ。でもこうやって【二人乗り】も出来るんだぞ。」


『…ふたりのり……』



何か楽しそうだなぁ…



「うん、それがいいでござる!」



兄上がそう言ったので、私達ははじめての【二人乗り】をする事になった。



「兄上の背中、離すなよ。」


『はい!』


「じゃあ、行くでござるよ!」




こうして、私と兄上の小さな二人旅が始まった。
















『兄上ー、まずどこに行くでござるかー?』



涼しい風を感じながら、拙者達は村を出発した。



「うーん……」



山にしようか

川にしようか

学校にしようか


ううん、折角だからやっぱもっと遠くがいい。



隣村なんかどうだろう。

憧れのあの街も捨て難いな。



『私はどこでもいいでござるよー!』


「拙者もでござるー!」


『ま、いっかー!』



とにかく行けるとこまでゆっくり適当に走ってみよう、と二人で話し合って決めた。




 
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