long story

□十弐
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"お話してくださってありがとうございます。"



昨晩大浴場を飛び出した私を捕まえたのは凛々蝶のSS。
いきなり来たものだから驚いたが私達二人はそのまま流れで屋上へ向かった。


何故か懸命に私の話を聞こうとする彼の色違いの瞳は真剣そのもので、見つめられる私が気恥ずかしくなった。

一体どうしてそこまでして問うのか。凛々蝶のため?それとも……。


月光に照らされて覗き見える顔から伺える優しい表情は果たして虚像か実像か。


しかし、彼の表情には何か有無を言わせない力があり私の口は言葉を滑らせていったんだ。



そして全て語り尽くすと彼は再び私を抱えて部屋まで送り届けてくれた。






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