long story

□四
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「すみません……、ただ、今朝の凛々蝶様もあまりにも可愛らしくいらっしゃるので。そちらのお召し物、初にお目にかかりますが。」


ぼ、僕の服全部を記憶しているのか……。


「ふん、世辞はいらない。これはこの前雪小路さんから頂いたものだ。」



そんな会話をしていると後ろの方でカタンと椅子の引く音がした。


「竜たんもう行くの〜?」


どうやら立ったのは並木君らしい。


「ええ。そろそろ光様に朝食を持って行って差し上げないといけないので。」



天草さん……。



「君。」


僕は席から立ち上がり彼を呼び止めた。


「どうかなさいましたか?」


「その、ただ同じマンションの住居人として一応聞いておくが……その……彼女…天草さんの様子はどうなんだ?」


すると彼は少し笑って、


「凛々蝶様の気を煩わせるようなことではありませんよ。御心遣い有難うございます。」

と、一礼して行った。




そうではない。僕にも何かできることは無いのか。




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