ごちゃ混ぜ短編

□竹谷×久々知(落乱)
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なんで、


「ハチ?どうしたのだ?」


短くなった髪


名門校の制服


だけど、


顔も声も一緒


なのに、


「ハチ…?」


衆道なんて稀になったこの世で再び恋人になったのに


なんでお前は、


「忍者…」

「ハチは本当に忍者好きだな、なんか詳しいし」


なんでお前は覚えてないんだ…!


一緒に任務をしたこともあった


バカなことやって、忍術学園で忍者を目指してたはずだろ?


「なぁ、兵助」

「ん?」

「思い出せよ…」


ゆらりと兵助に近づき、パッとネクタイで手首を縛り、天井から吊し上げる。


「ハチ!?今どうやって…ってはずせよ!」


俺の早業に呆気にとられる兵助


でもよ、


俺なんかよりずっと兵助の方が優秀だったんだぜ?


「なぁ、思い出せよ」

「なっ、何か約束してたか?」


約束?


あぁしてたさ


“俺はハチを覚えてる、だからハチも忘れるなよ?”

“あったり前だろー(笑)”


卒業の日に交わした約束


まさかあっさり破られるとは思ってなかったぜ…


覚えてなくても俺を好きになってくれたから我慢してたが、


もう限界だ…っ


ギリ、と歯が軋む。


「思い出すまで、このままだぜ?」

「は、ハチ…?」


だんだんと兵助の瞳が恐怖に染まっていく。


「安心しろよ、俺はお前にベタ惚れだから殴ったりしねぇ」


ニカッといつもみたいに笑うと兵助が安堵の息を吐く。


「でも早く思い出してくんねぇと」

「え?だからなんのことだよ…」


俺が寂しいだろ


なぁ


兵助?



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