ごちゃ混ぜ短編
□仙蔵+食満×文次郎(落乱)
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「また喧嘩したの?」
保健室にいた伊作が傷だらけで入ってきた留三郎に苦笑いしながら言った。
「あいつがつっかかってくんだよ!」
伊作の前にどかっと腰を下ろした留三郎はふてくされたようにそう言い捨てる。
「もう…恋仲になれば少しは喧嘩も減ると思ったのに」
「…」
伊作の言葉に留三郎は顔をしかめた。
「で、文次郎はまだ鍛練してるのかい?」
留三郎の怪我をてきぱきと手当てしながら伊作が聞けば留三郎は頷く。
「また鍛練に行きやがった。…あいつは!!ほんと鍛練バカだ!信じられるか伊作!恋仲になって1週間甘い雰囲気なんかちっともねぇんだぞ!?」
よほど鬱憤が溜まっていたのか留三郎が不満をぶちまける。
「それどころか以前より偉そうっつーか、生意気っつーか…ぁぁああ!!腹が立つ!!!!」
「と、留三郎落ち着いて…」
どれだけ喧嘩しようと留三郎は文次郎が好きなのだ。
「文次郎についてなら仙蔵に相談した方がいいよ」
「仙蔵か…確かにそうだな」
「うん。じゃあ僕は文次郎探しにいくね、怪我したまま鍛練してるんだろうし」
そう言って伊作は救急箱を手に立ち上がる。
「俺は仙蔵の部屋行くわ」
「分かった、手当て終わったら文次郎部屋帰すからね」
「おう、蛸壺落ちんなよ?体育委員の塹壕は埋めたが蛸壺はまだ埋めきってねぇから…って伊作ぅぅぅ!!!?」
「あはは…いきなり落ちた…でもまだ浅かったからいいや」
学園1の不運な男、伊作にとっては穴が浅かっただけでラッキーであったらしい。
自力で穴から出た伊作はそのまま文次郎を探しに行った。
「…伊作」
そんな伊作の後ろ姿を留三郎は哀れそうにみつめていた。
文次郎の元にたどり着くのに時間がかかりそうだ、と思いながら留三郎も目的の場所へ向かった。
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