おとしもの
□8.立春の花
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あけましておめでとう
ございますm(__)m
今年もよろしく
今日はこっちは
雪が降っているよ
こっちも雪☃
降ってきました
いまから
初詣ですよ〜
俺もいま初詣に
いくところだ。
今年のお願いは何に
するんだい?
今年は
京都でピアノの演奏会に
出るので、
その成功を<(_ _)>
そうか、
京都で演奏会
それはすごいね。
あ、初詣のお迎えが
来ましたので
そろそろ・・
ではまたね😉
年始早々、凄くうれしかった。
せいくんと同じ日に初詣♪
きっと今年も、いい年になるはず。
「おまたせしました」
わざわざ迎えに来てくれた方を寒い中待たせるわけにはいかないので、急いでコートとマフラーを巻いて出た。
「すみません、2号も連れて行っていいですか?」
それから私の後ろから、2号を抱いた従兄のテツヤが出てきた。
ウインターカップでのあの事件から、私がひとりや女の子のお友達とで歩くことは許されない。
過保護な従兄(あに)の監視により、
ほとんどが誰かと一緒の外出だ。
「あけましておめでとうッス!小羽っち♥」
ウインターカップの時の事件を、きっと従兄(あに)のテツヤから聞いたのだろう。
『小羽っち、俺がショウゴくんといろいろあったせいで、怖い思いさせてしまってごめん。
結局、小羽っちのこと全然守れなくって・・情けないッスよ。
なにかあったら、絶対助けに行くッスから元カレとして一番に頼って欲しいッス!」
ただ、単純にその気持ちがうれしくって、
自分のせいだろうって、凄く心配してくれて申し訳ないくらい。黄瀬さんのせいなんかじゃないのに。
「あー、はねちーん久しぶりー」
「紫原さん、あけましておめでとうございます」
「おめでと〜。
はねちんにお年玉だよ〜」
そういって渡してくれたのは、まいう棒。
なになに?〈お雑煮味〉??
味、想像できるような、できないような・・・
その後ろにはさつきさんと青峰さんがいて、
相変わらずの調子。
あんなに美人のさつきさんなのに、いままで彼氏はいたことないのだとか。私の中の七不思議のひとつ。
そして、最近は従兄のテツヤも、さつきさんの求愛にまんざらでもなくて、二人だけで出かけているのも見かけるから、二人がどうなるのかは今後楽しみにしている。
「ねえねえ、めずらしいでしょ〜。
ほかにも焼きみかん味とかー、黒豆味とかー、結構いろいろあったよー?」
「うわあ〜
すごい、それ食べてみました?
そうそう、私も緑間先輩にわたそうかなと思って買った、チロルチョコのおしるこ味見つけたんですよ?」
「ちょっとちょっと!
二人とも、なんでそんな盛り上がってるんスか?ずるいッスよ〜」
そういって、以前と変わらず
私と紫原さんの間に割って入ってきた。
「じゃあ初詣、レッツゴー!」
「「「おー」」」
皆で地元のお寺に行って、みんなでお参りをしておみくじを引いた。
「あ、大吉―♪」
「桃井さん、凄いですね。
僕は小吉でした。」
「俺、末吉だわ。」
「俺は凶ッス・・新年のおみくじに凶なんて入ってるんスかーー!?」
「あー、俺も大吉〜」
「紫原くんは、いつも運はよさそうですね。」
「はぁ?凶とか出たらひねりつぶすし。」
「あ、私も大吉です。」
「小羽っちもッスかー、いいなぁ」
わいわいとみんなで木に結び付けると、受験生だしやっぱ書いておこうということになり、絵馬を書きに行った。
『合格祈願!』
「やっぱこれだよね〜、いちお受験だしィー」
「お前もう決まってんじゃねーか。
俺は、『健康第一』だな。」
「青峰くんは、春には火神くんとアメリカに行くし、そのほうがいいかもしれないですね。食事とか治安とか心配ですし。」
「火神と一緒にいくわけじゃねーわ!
たまたま行く国が一緒ってだけだ。
行く場所は西海岸と東海岸で、反対側だ。」
「はい。でも、ひとりで大丈夫なんですか?
火神くんの行く西海岸のほうがよかったんじゃないですか?
英語、勉強してるんですか?」
「うっせーな!テツ。
お前こそ、大学受かるのかよ!」
「たぶん。」
「なんだよ、たぶんって。」
「さつきさんは?大学進学ですか?」
そういえば、さつきさんとは時々メールもするのに、進路の話は聞いたことなかった。
成績もよさそうだし、青峰さんについてアメリカに行くなんてことはなさそうだけど・・
「ふふふ、私は今度こそ、テツ君と一緒の大学いくんだー♡」
「そ、そうなんですか!」
「学部も一緒なんですよ。桃井さんとは。」
「へ〜、大学とかで黒ちん探すの、至難の業かもね〜。人多いし・・」
「そうかも・・」
「俺も黒子っちたちと同じ大学ッスよ。
もう推薦で決まったッスけど。」
黄瀬さんは、モデル業に専念するため家から通える地元の大学へ進学なんだそう。
なので今後は、雑誌なんかでその姿を見る機会が増えるのかも。
「緑間っちって、医大受けるんスよね?
この間までバスケやっていて、受かるんスか?」
「・・たぶん大丈夫じゃないかと思います。
もともと毎回、学校の廊下に上位で張り出されるくらい成績良いですし、少しランクを落とした大学にしたと言っていましたから。」
「そうなんだ〜。みどりん、きっちり屋さんだしねー」
真太郎先輩には、本当に感謝している。
ウインターカップを最後に引退したあとは、受験勉強も大詰めでほとんど会っていないけど、心配して時々メールを送ってくれる。
あのとき、
和成先輩と赤司さんとで、私を探してくれてすごく心配してくれた。
助けに来てくれた時の、あの表情が忘れられない・・
少し泣きそうで、いつも学校でみる澄ました顔なんて微塵もなくて。
そうだ、和成先輩もそんな顔してた。
受験が終わったら、二人に会いたいなーなんて考えてると、
さつきさんに『いくよー』って声をかけられた。