おとしもの

□5.夏・合宿!
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          せいくん
          ご無沙汰です。
          

          ちょっと教えて?



  なんだい。
  久し振りだね。



          もうすぐ期末テスト
          なんだけど、
          物理でわからないところ
          あるんだよ〜(´;ω;`)



  お兄さんに
  聞いたほうが
  わかるんじゃないのかい?





          わかんないって
          断られたよ(つд⊂)エーン


  じゃあ彼氏は?



          勉強は聞かないでって
          言われてる・・



  


  そうか。
じゃあ、問題を
  写メっておいで。



          お願いします。



          □画像1





ちょっとの間、せいくんとはメールをしていなかった。
というのも、この間、
りょうくんと学校帰りに話をしたとき、
話の流れからせいくんの言ってた話題を話したら、なんだかヤキモチ焼いたみたいで、その代わりに毎日りょうくんとメールをする羽目になったのだ。

もちろん、おやすみーとかそんな程度だったんだけど、帰るのがただでさえ遅いのに、メールのノルマまで課せられて、せいくんへのメールを送ろうと思ってたら、あっという間に11時すぎてたり、ちっとも連絡できないでいた。



物理だけじゃなくて、数学も聞きたいし、あとはバスケ詳しいから、そのことでも聞きたいことがたくさんあるのに・・。






せいくんは今年のインターハイ、見に来るのかな。










出会ったのは2年前のウインターカップ。

出会った、といっても、
直接出会ったのは、私の携帯とせいくん。



それからずっとせいくんの言葉に助けてもらいながら、母の死と慣れないところでの生活を乗り切った。


彼のアドバイスは適格だったし、とても温かいものだった。














いつかせいくんのような人と出会いたい。







そう思うようになっていった。





















〜〜〜▽〜〜〜▽〜〜〜▽〜〜〜











中学時代の親友、凪沙は同じ秀徳高校の普通科。
校舎の棟は違うけれど、時々時間を作って会ったりする。

やっぱりいろいろな相談をするには、女の子の友達だ。













「ねえ、小羽ってば。
今日は3年の先輩たちとお弁当食べなくていいの?」


「うん、今日は先生に呼ばれてるんだって🎶」





あらあら、なんだかうれしそうな小羽。
やっぱり可愛いわ、この子。



「バスケ部のマネージャーはどうよ?」


「んー、まさか一人だとは思わなかったから、結構仕事は多くて大変。」



そりゃそうだ。
帝光中バスケ部でさえ100人も部員がいて、でもマネージャーは各学年2〜3人はいた。

此処(秀徳)では、バスケ部員は3学年合わせても70人程度。それでもマネージャー1人ってのは、相当なオーバーワークだ。







「あんた普通科で、すっごい話題になってるよ。」


「え?なんでだろ。」



全然気にしてなかったんだ。
そっちのほうがすごいわ。



「男子からは可愛いって声、女子からは黄瀬さんの彼女だってすごいウワサだよ。」


「あー、そっちかぁ。」




「あんた、のんびりしてるわね。


「んー・・・だって、気にしてもしょうがないし。事実だし。」




その通り、人気モデル黄瀬涼太の彼女だってことは、いろいろなことのターゲットにもなり得る。








「ところでさ、もうすぐインターハイ予選でしょ?
バスケ部男子も合宿するの?」



「うん、するよ。
今年は海へ行くんだって。

いま監督とコーチと私とで、いろいろ作戦を練っているところ。」





「なに・・あんた行くつもり?」




「あったりまえだよー👍」





なんでこんなに楽しそうなんだろう・・。
女子一人しかいないって意味わかってんのかな。



「インターハイに出場決めて、3年生も一緒に行けるように頑張るよ!」



「そうなんだよね〜。女子バスのほうは、今年は厳しいかなぁ〜・・。先輩たち結構故障してる人、多いんだよね。」





凪沙が珍しく弱気だ。
あんなにすごい選手なのに、高校に来ると、やっぱりすごい選手はほかにもたくさんいて、今は本人曰く、壁にぶち当たっているのだとか。

きっとそんなのも、次に会った時には乗り切っちゃってるんだろうけど。




「で、カレシとはどうなのよ。」



凪沙は、にやにやしながら肘でつついてきたもんだから、お弁当のソーセー人(ソーセージを宇宙人型にしたもの)を落としそうになった。




「ふつうに仲良くやってるよ。
この間も、此処まで来てくれたし。」



「さっすが黄瀬さん!ぬかりないわねー」



「うん、意外とマメなところが多くてびっくりしてるよ。」



そうなのだ。もっと女の子に慣れていて、学校まで来てよ、とか言われるかなと思ってたのに、何も言わずに秀徳まで来ていたりする。
いや、女の子には十分なれているとは思うんだけど・・・。




「でも、やさしすぎるっていうか・・。こんなに甘やかされて、いいかなって思うんだよ。」


「あらーー、惚気ですか?」


「ちがうちがうっ////
もっとりょうくんが我儘でもいいんじゃないかなってことで・・!」




くすっと笑うと、わかってるよ、と凪沙。
またからかわれた〜










「あー予鈴・・」

「ほんとだ〜」


「あっという間だね。」

「うん、早かったよね。」





休み時間を惜しみながら、また一緒に食べようって約束をして、別れた。
インターハイ予選、それから合宿・・忙しくなりそうだから頑張らないと。

  
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