短編(書く方)

□St Valentine's Day
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St Valentine's Day



Be my Valentine.
―I'd love to!

"St Valentine's Day"




「あぁ…どうしよう…」
カバンを抱き抱え座り込む。いきなり座り込んだ私を見て前を通り過ぎる人達が不思議そうに見ていく。

「ほら、立って。今日こそは!って決めたんでしょ?」
「ねぇ…月曜にしない?」

涙目の私を見て明美は溜め息を付く。

今日は2月12日金曜日。
14日は日曜で学校が休みという事もあって一足早く学校はバレンタインモードになっている。

「無理!ムリムリムリ!!無理だもんっ!!」
「じゃあ…靴箱に入れとく?」
「それでいこう…」


「藤原君の靴箱ってここだよね?」
「多分。」

幸いにも藤原君は鍵を掛けない派のようだ。
扉を開けると中から大量のチョコが雪崩のように落ちてきた。
「きゃぁぁぁ!?」
「敵は多いねぇ」
「…何してんの?」
空から声が降ってきたと思ったら藤原君だった。

「あ、えっとこれは…」
まともに目が見れない。
「私先に教室に行ってるね。」
「ちょっ明美!?」

気まずい沈黙。

「えー…と、おはよう、ございます」
「あぁ、おはよう。」

好きな相手だけど、なんでこんなに余裕なんだと少し腹立たしくなる。

「本日はお日柄もよく…」
字幕にしたらガタガタに揺れてるんじゃないかっていう位が精一杯の声

「あ、これ入ってましたよ。」
辛うじて受け止めたチョコを差し出す。

「ありがとう。」
「じゃっ私は、これで。」
目も合わせず逃げるように足を踏み出したら引き止められた。

「え…」
「日曜空いてる?」
「へ?」
「日曜、一緒に映画見に行って欲しいんだけど。」
「わ、私!?」
「そ。音斗葉さん。」
「増川君達は…?」
「あーあいつらはちょっと…だから、ね?」

そんな可愛い顔で笑われたら行かないなんて言えないじゃないですか。

「是非、一緒に…」
「ありがとう。じゃあ駅に10時ね。」

やっぱり藤原君は眩しいです…



「チョコまだ持ってるじゃん!」
「えへへ。でもいいんだぁ」
「ちょっと、それどういう意味?」

まだ魔法はとけない。


―――――――――――――LINER*NOTES
バレンタインネタ前半です。
後半はいつ更新できるかまだ分かんないですけど、気長に待ってもらえたらうれしいです!~ヽ('ー`)ノ~
めっせーじ/##ENQ1##


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