ほわいとびーすと

□とある神と獣とその後
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◎てるみん初登場から数日後








――ある日、吉田家に一通の手紙が送られてきた。









「銀色、エアメールが届いてますよ」






「エアメールですか?」







銀色ははて、と首を傾げる。こちらに生まれてまだ数年。まだ銀さん海外進出してないけど、知り合い居たっけ。





とりあえず相手を確認しようと宛名を見る。













「"亜風炉照美"……あ!!照美ちゃん!!」







宛名に書いてある、変わった名字の彼……亜風炉照美を思い出す。





彼との出会いはあたしの一番古くからの幼なじみのあの子と同じ経緯だった。






そういえば母国は韓国って言ってたっけ……。と、思い出していると、











「亜風炉……照美ちゃん……ですか?」





先生がこてりと首を傾げる。あ、そういえば先生には話してなかったや。









「実はかくかくしかじか四角いムーヴでして」






「若干ネタが古いですよ」




「いいじゃないですか。鹿さん好きなんですよ」




「はいはい……、しかし、銀色はよく可愛い男の子に遭遇しますね」





「確かに……」





一郎太に次郎に照美ちゃん……やっべー女子力完璧に負けてるわ……。





何か漠然とした敗北感を感じながら、手紙を開ける。











そこには、彼が帰国した報告と、彼の保護者からのお礼、文末には、『銀色ちゃん大好き!』と、何とも可愛らしい添え書きがあった。













が、そこではたと気づく。














「あたし照美ちゃんに住所教えたっけ?」












次の瞬間、先生の空気がピッキイイイィィィ!!と固まった。









彼、吉田松陽は瞬間的に何か嫌な予感を感じた。









「銀色、少し後ろ向いてください」





「??はーい」






よくわからないが、言われるままに後ろを向く。











そして、松陽は銀色の着ているパーカーのフードの裏を捲る。すると―――、












「(……やっぱりありましたか)」











そこには黒くて小さい……所謂発信器である。










ぐしゃっ






「Σ先生!?何ぐしゃって!!」






「気にしなくていいですよ(ニコニコ)」









こうして銀色の知らぬ所でとある神の思惑は崩れるのだった。











とある神と獣とその後




先生は鉄壁です。

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