ゆるふわDays
□2日目
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ぎゅむぎゅむっと少女を抱き締める我らがキャプテン、神童拓人の豹変ぶりに驚きつつ、天馬は引っ掛かったワードを聞く。
「え……お兄ちゃんって……」
「ああ、あいつは神童誉。神童の双子の妹で、俺のもう1人の幼なじみだ」
答えた蘭丸は、走って神童の方へいく。
「神童!!とりあえず落ち着け!!」
「だっ゙で〜〜〜!!!」
「誉!!!今までどこ行ってたんだ!!!???心配してたんだぞ!?」
「………ごめんね、蘭丸くん……てへっ」
「無表情でやると白々しいぞ!!可愛いから許すけど!!」
それを境に、2、3年生は走って彼女の方へ向かった。
状況について行けない1年生は、ぽかーんとその光景を見ていた。
と、
「あいつは、元々雷門サッカー部マネージャーなんだ」
三国は、1年生に説明をする。
「え!?マネージャー!?」
「で、でもあの人、帝国の人じゃ……」
「………分からない。あいつは1年の終わり頃から行方不明になってたからな」
……………………
「「「Σ行方不明!!!???」」」
「え、と、キャプテンがマネージャーで双子の行方不明が妹…」
「天馬!!落ち着いて!!日本語がおかしくなってるから!!!」
キャパオーバーした天馬と慌てる信介。
「………で、何でその人が帝国に居るんですか」
状況をおおよそ把握した剣城は、フリーズ状態から戻り、質問した。
「それは俺から説明しよう」
と、それまで黙っていた帝国学園コーチ、佐久間が名乗りを挙げた。
「神童誉を帝国で匿ったのはおr「俺の誉を誘拐したのは貴方だったんですか覚悟おおおおぉぉぉ!!!!!」ちょ!待て!!落ち着け!!!!」
佐久間のセリフをさえぎり、飛びかかろうとする神童。
と、
「お兄ちゃん………落ち着いて」
ピタッ
誉の一言で停止する神童。まさに鶴の一声である。
「(鬼道に匹敵するシスコンだな……)…え―、続きを話すぞ」
「神童誉はフィフスセクターに目をつけられている」
『!!!!!!!!』
雷門イレブンは目を丸くする。
「え……誉はマネージャーだろ?」
「何でそんなことに!!!」
「丁度姿を消す少し前に、ある事件に巻き込まれてな」
『!!!???』
"事件"という言葉にただ事ではない雰囲気を感じ、一同息を呑む。
「その事件は………」