ぐんそーさんっ!

□拳で語れであります!
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「………つまり、あなた達は敵では無いと言うこと?」






しびれを切らした瞳子監督がケロノに尋ねる。





鬼道に説教していたケロノは、「あ、そういえばまだ話の途中でありました」と思い出したようだ。一同脱線するとなかなか戻ってこないのが我らが隊長だ。





「諸君らの敵では無いでありますよ!ちゃんと響殿に合流許可をいただいたであります!」




『Σ響監督!?』



つい最近まで自分たちの監督をしていた響の名前が出てきて、驚く雷門一同。(吹雪や塔子は?(´・ω・`)ってなってる)




「響監督と知り合いなのk「先輩には敬語(^言^)」Σ…なんですか!?」




『円堂が怯んだ……!?』





宇宙人と過酷な試合をしても怯まず果敢に挑んだ円堂。だが、ケロノのブラックオーラに何かを感じ取ったらしい。


やはりあ奴…出来る……!!いやいや何がだよ!








「響殿とは良くラーメンについて語り合っているのでありますよ」



聞くと、ケロノはガンプララーメンなるものをつくっているらしい。何そのマニアックなラーメン。ふと秋葉明戸を思い出した。





「でもさっきガマ星雲とか……」
















「だって元宇宙人だもん」











……………………













『Σええええええええ!!!???;』









「うううう宇宙人ですか!?」




「モロ敵じゃないですか!!」



「元だもん」




「だもんとか可愛くいってもだめだ」





なんかツッコミやボケの応酬になってきた。














ダンッ










「つまり!!元宇宙人として、その名前を勝手に使われるのは心外極まりないのでありますよ!!レーゼ……いや、緑川リュウジ殿!!」







「Σえっ……何で……!?」



"何でその名前を"と言わんばかりに目を見開くレーゼ達。




「リュウジ………って?」





「この抹茶ソフトの本当の名前……地球人としての名前であります」





『Σ地球人!!!???』





本日二度目のびっくりである。




「でも、そいつら宇宙人って……」





「クルルの情報だから確実に真実、彼らは地球人でありますよ。大体、よく考えてみるでありますよ。何故彼らがサッカーを手段に選んだか。本気で地球侵略したいんなら、まずは国の重要機関から潰すべきであります。サッカーなんてやっている間に地球側に何らかの対策をとらせてしまうであります。つまり、それをしないのは、サッカーに対してしか"巨大な力"を持っていないということであります。子供を対象に侵略活動をするということは、"相手の戦力は子供だけ"ということになるであります。元宇宙人から見て、こんなに欠陥だらけなことは宇宙人はやらないのでありますよ!!」



だいたい、仮にサッカーで征服できても戦力がサッカーだけなら核爆弾なんかで一掃出来るであります。




なんか最後物騒な台詞が聞こえたが、考えてみるとその通りだ。




こんな子供達だけで決着がつく訳がない。















「と言うわけで、元宇宙人として、こんな行為は許せなかったのでありますよ。」









「我輩達の目的は、



















地球の防衛及び宇宙人の汚名返上。それに、宇宙人をしている子供の保護であります」










「「「「「ほっ、保護!?」」」」」






思ってもみなかった単語に一同が反応する。









そんな彼らに、ケロノは柔らかく微笑む。





「子供とは無邪気な生き物。無邪気とは、邪気が無い者の事を言うであります。彼らもまた、大人の欲に従って行動した所存でありましょう。悪意が無い者は、裁けないであります」










それに、と、ケロノは宇宙人だった頃、親友になった少年を思い出しながら言う。












「そんな泣きそうな顔の子供を放ってはおけないであります!」







「「「「「…………っ!!!」」」」」










ケロノが敵を観察するため見ていた数々の破壊行動。彼らの表情は、わらっているのに泣いていた。










「騙されたと思って……手を取ってみないでありますか?」











すっ、と差し出された手。





つい先程知り合ったはずなのに、暖かいその手を、元宇宙人達は、そっと握った。










「まあこれドロロの台詞なんだけどね」








ズザァァァァァァア!!!!!








綺麗にずっこけた。




「うむ!!君達は我々が責任を持って保護するであります!!………さて、」










くるり、とリュウジ達の方を向いた体勢から振り向く。










「我々としては、雷門諸君とも共同戦線を張りたいでありますが、いきなり出てきた我輩達を信じろと言っても難しいでありましょう。君達は、口で語るより拳で語る方が早いであります。そこで…………」












いい笑顔で、どこからともなくサッカーボールを取り出す。















「サッカーやろうぜ?であります!!!」












拳で語れであります!



拳には拳を、サッカーにはサッカーを、であります!





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