ぐんそーさんっ!

□本気なのであります!
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「よっしゃー!!!皆のもの!!やるからには勝つであります!!!」



『お――っ!!!』



「……何で俺達も……?」









先程、「言葉よりもぶつかって語るんじゃワレェェ(要訳)」と宣言し、ユニフォームに着替え円陣を組むケロノ率いるケロノ小隊。その中にはジェミニストームのメンバーも混ざっている。





「まあまあ、ちみたちは我々の保護下にあるのでありますからいいではないでありますか。本当のとこは、君達にも参加して欲しいでありますが、ぶっつけで混合チームをやってもぎこちなくなってしまうでありますからなぁ」






―――そう、今回の試合は、ケロノ達の実力を計るために11vs4(クルルは最初から放棄した)で行うのだ。








「…………さっきからずっと気になってたんだけど………















何でユニフォーム全員バラバラな色なの!?




全力で抹茶ソフト(ワックス固め)を洗い流し綺麗なポニーテールになった緑川リュウジは綺麗に突っ込んだ。まるで某地味眼鏡のようだ。






そう、彼女達が纏うユニフォームは、短パン、形は一緒だが、正面のマークとカラーリングがバラバラなのだ。ケロノは緑の長袖に星のマークの着いたユニフォームだ。右腕には彼女の髪のように赤いキャプテンマークがユニフォームとクリスマスカラーを出している。




「あー、我輩達は基本同じ色の服は着ないでありますからなぁ」



そう、自分がまだ前世の頃も一緒の色は着たこと無い。このカラーリングやマークは自分のアイデンティティーの様な物なのだ。



「キーパー用にグローブも用意したでありますが、今回は出番は無しでありますなぁ」




キーパーをやるつもりだったらしいケロノは、少し名残惜しそうに呟く。



今回はDFにドロロ、MFにギロロとケロノ、そしてFWにタママの1トップで行くのだ。



「っていうか、俺達ケロノさん達のサッカーの強さ知らないんだけど…………」





おずおずというように緑川が聞く。周りのメンツもコクコクと同意するように頷く。それにケロノ達は互いにアイコンタクトを取り、ケロノは彼等に向けて親指をグッ!!と立ていい笑顔で言い放つ。









「一週間前から始めたばかりであります!!」



「柏笆]的ーーー!?」




ム●クの叫びのごとく叫ぶ緑川。まあ日本一のチームとつい最近サッカーを始めたばかりの彼等では経験値が違いすぎるだろう。





が、






「なあに、日にちなどとるに足らない問題であります。我輩達は身体をどう鍛えればどう強くなるかは身を持って知り尽くしているのでありますから」








そう、彼等は決して一筋縄ではいかないのだ。








ーーーーーーー

ーーーーー



「よっしゃー!ガンガンいくでありまーすっ!」







そして始まった力試し。人数の関係でボールはケロノ側からの試合はこびだ。




「あんなに人数差があって大丈夫なんでしょうか………」



「………君は加わらなくて良いのかしら?」




ベンチでは、あまりの人数差にケロノ達を心配するマネージャー。そして近くでデータを取っているクルルに監督の瞳子が問う。




「あん?あー、俺はインドア派なんでああいうのは隊長のほうが向いてるんで」






それに、と口元を吊り上げながら、










「俺はもう仕事し尽くしたんで」






発明が上手くいったときのように、満足そうに笑った。



「さーて、結構な人数でありますなー」





とっとっ、とつま先でボールを蹴るケロノの顔は台詞とは裏腹に楽しそうだ。




「行くぜっ!!」



ボールを取ろうとしてきた染岡が、ケロノに立ちはだかる。





が、







「ふむ、正面からの真っ向勝負は潔くて好きであります!………しかしこれは団体でありますから、」





にっ、とまるでいたずらっ子のように笑うと、思いっきり地を蹴り…………









バッ!! 

「ギロロパース!」




「狽チ!?」







跳んだ。しかもただのジャンプではない。染岡を優に越え、もっともっと高く舞い上がった。まるで蛙のジャンプのように。







そのまま空中で蹴られたボールは、同じくらい高く跳び上がったギロロが器用にトラップし、








「ロケットランチャー!!」






ガショっと音がするような大量の武器をどこからか取り出しぶっぱなつ。(もろ武器だかこれは彼の必殺技だ)







火力により半端ない推進力で飛んだボールは最前線のタママに渡る。





そのボールをふんわりと受け取ったタママだが、次の瞬間その愛らしい顔が歪む。




「あー………もう。ぐんそーさん最近ずーっと君達のことばっかり考えてさー。ずるいなずるいなずるいなずるいなずるいなずるいないいないいないいないいないいないいな僕もぐんそーさんの思考を独り占めしたいのにずるいないいな妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましいずるいずるいひどいひどいひどいひどいひどいひどい……………」





ネチネチとした恨み言を言うタママ。それに比例するかのようにボールが黒くどす黒いなにかでコーティングされていく。








「てめぇらあああぁぁぁ!!!!!ぐんそーさんのアイドルはあああああこの僕だあああああぁぁぁぁぁ!!必殺!嫉妬玉ああああぁぁぁぁ!!!!」







ズガアアァァァン!




「狽ョわっ!」






直後、蹴り上げられたらボールは、目視出来ずに雷門ゴールを破ったのだった。










本気なのであります!




あ、ドロロにボール渡してないやごめんであります☆



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