ぐんそーさんっ!
□共同戦線であります!
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「一週間でここまで鍛えられるなんて…………!!」
「監督殿!!一緒にバシバシ鍛えていくであります!」
「ええ!!」
ガシイイイィィィッ!!!
「………………………監督ってあんなテンションだったか…?」
「……指導者としての血が騒ぐんじゃないか」
ケロノと雷門イレブン達の試合は、ほぼ相手を動かす事なくケロノに軍配が上がった。その動きは一週間という信じがたい期間で得たという。円堂きらきら。瞳子監督きらきら。←イマココ
指導者にとってあれほど鍛えられることはとても魅力的なようだ。
「じゃ、不肖緑塚ケロノ、皆様のレベルアップに尽力するであります!」
その声に、異議を唱えるものは居なかった。
ーーーーーー
ーーー
「……さて、取りあえず着替えてもらったでありますが……」
所変わり、ケロノ達が乗ってきたケロノ小隊おなじみ空中輸送ドッグ武器庫内。(アンチバリア作動中)今回は武器を積んでいないので人数が増えてもまだ余裕がある。
ケロノは保護したジェミニの面々を呼び、服を渡す。すると我先にと着替え始めた。やはりあのピチピチユニフォームは彼等もアウトだったようだ。
そして全員着替えた所で冒頭に戻る。
「君達は我輩の意志で保護したでありますが………何か異議はあるでありますか?」
すると、彼等のリーダーである緑川リュウジが静かに口を開いた。
「僕らは………父さんが大事で、父さんのためなら厳しい特訓もつらくなかった……」
でも、と続けながら、手をぎゅっと握りしめる。
「分かんないんだ!何が正しいか!!……………倒してきたた相手の顔が頭から離れないんだ………父さんの為なのに、罪悪感がつきまとうんだよ……」
迷子の子供のように泣きそうな顔きのリュウジ。他のメンバーも同じようにうつむいている。
父さんの役にたちたい。でも悪いことをしている。使命感と良心。彼らはその狭間で揺れていた。
そんな沈黙を破ったのは、
「それでいいんでありますよ」
『…………え?』
ケロノの予想外のセリフと、彼等の素っ頓狂な声であった。
「そうやって、悩んで悩んで悩み抜いて、答えを導き出す。それはとっても大切なことであります!諸君らは、大いに悩み、自分の正しいと思う道を進めば良いでありますよ。誰かに敷かれたレールを歩くのではなく、後悔しない道を」
”自分に嘘をつくのが、一番自分にとっての罪悪でありますからね”
ケロノの言葉に、彼等の瞳が見開かれた。
ーーー父さんの喜ぶ顔が見たかった。
ーーー父さんの役に立ちたかった。
ーーーでも、代わりに大切な家族がバラバラになってしまった。
ーーーーー自分たちは、どうしたい………?
子供達は互いに顔を見合わせ、頷いた。
『あの優しかったお日さま園を……………取り戻す!!』
星の子達の気持ちが、ひとつになった。
そんな彼らを満足そうに見やったケロノ。そしてはたと気づいたように目をぱちくりさせた。
「あ、そういえば、ご飯まだでありましたね」
くぅぅぅぅぅ……
『………………あ、///』
仲良くお腹の虫が大合唱するジェミニーズ。それぞれが顔を見合わせ恥ずかしそうに笑う。
ーーーーー久しぶりの温かさに、彼等は心が満ちるのを感じた。
共同戦線であります!
◎おまけ
「何このカレー激ウマ!!」
ガツガツガツガツ
「ははっ!クルルのカレーは一級品でありますからなー。さ、どんどん食べるであります!」
「……甘口あるかしら」
「お、希望殿は甘党でありましたか!かわゆい〜であります!」
「狽チなっ!!///」
「…………………」
「ん?どうかしたでありますか?宇宙殿」
「………………(人差し指を突きつける)」
「………?狽ヘっ!!(゚Д゚)(人差し指をくっつける)」
『い、E●………………!?』
「あの誰にも懐こうとしなかった宇宙が……自らコミュニケーションを…!!」
結論、クルルのカレー激ウマ。
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