立海大附属


□ハナミズキ
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おじちゃんの植物園は4月から始まった。

宣伝でもしてたのか、その日はたくさんの人がきた。
当然受付も混んでくるわけで…



「よーなまえー ど?人いっぱい来てる?」

「おじちゃん……見たらわかるでしょ!? 忙しいんだから絡みに来ないでよね!」

「ひどー」

「ひどくないし! あ、後ろの人どうぞー!!」



とりあえず、おじちゃんは脇にどけとこう。

それにしても…お年寄りが多いなあ。
やっぱ心が和むのかなあ。



「あたしも和みたい〜」

「きちんと仕事しなさい!」

「なんなのもう!てゆーか仕事じゃないし手伝いだしー!!」



そ。

私はまだ中2だから、バイトはダメ。
だから、手伝いってことになってる。

んで、バイトはいない。

ここはそんなに大きくないし、私1人で十分だしね。



「ちょ…ほんと邪魔だから!どっか行ってよ!!」

「えー…お、きみ高校生?」

「え?」


なに知らない人にまで絡んでんのこの人ー!?


「違いますよ、中学生です。」

「そっか立海大か…なまえもそうだっけ?」

「違うよ。…どうぞ。」


パンフレットを渡すと、蒼い髪の女…男の子は少し微笑んで歩いていった。


「なまえはどこ中だっけ?」

「私は高岬中だよ。立海大も受かったけどね。」

「なんで高岬中にしたんだっけ?」

「高岬の方がレベル高かったから。あと近いし。」



ここら辺で私立は高岬と立海大だけ。
高岬学苑は中高一貫で、大学まではない。
立海大はまぁ名前のとおり?大学まである。

レベルは高岬の方が高いけど、大学まで考えると同レベル…なんじゃないかな?



「………ん?」



立海大のことで頭一杯になってたけど…
中学生がこんなとこ(←)にくるなんてびっくりだなぁ。


花が好きとか?


…いやいや、多分あれだよ。

『なんかできてるー行ってみるかー』

こんな感じの軽いノリってやつだ。





なんにしても来てもらえるのは嬉しいけどね。

ま、もう会うこともないでしょう。(言ってみたかっただけ)




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