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□Festa degli Innamoraty.
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しばらく不機嫌なオーラを出しっぱなしな隼人に気付き、頬を叩いて覚醒させる。
「こーら、獄寺君」
「……つ、綱吉さぁぁん…」
吊り上げていた眉を今度は限界まで下げて。隼人は泣き出した。
「う、うっ…や、山本にやるんですか、チョコレート…」
「だってお世話になってるもん。感謝の気持ちはちゃんと表さなきゃ。ね?」
「そんなの、いつもの貴女の笑顔で帳消しですよ〜!」
「いや、君じゃないんだから」
拗ねて胸元に顔を埋めてくる隼人の髪を優しく梳いて、キスをした。

「……義理チョコをいくらあげても、君へのチョコには敵わないんだよ?」
「!!」
勢いよく顔を上げた隼人の目に映ったのは、優しく微笑む綱吉。
「オレの獄寺隼人君への気持ちは、他の女子の誰にも負けないし、誰に渡す気持ちよりも大きいから。それで許して?」
「…………っはい!ありがとうございます、光栄です!!」
いつもの顔で、笑った。


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