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□それは恋?3
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俺が玄関のドアを開けると目の前にコンビニの袋と教科書等が入った鞄を持っている10代目が立っていた。
「あ、良かった〜、獄寺君家に居てくれて♪」
「10代目!どうしたんですか!?」
「あのね、宿題がどうしても分らなくて教えて貰おうかなと思って」
「電話くれれば俺が10代目の家に行きましたのに…とにかく中にどうぞ!」
「お邪魔します♪」
俺は10代目を中に入れるとドアを閉めた。そしてそのままキッチンへ行き冷蔵庫からアイスコーヒーを出すと、10代目はリビングへと足を進めた。
「あ、ツナ大きくなったね?」
10代目はツナの姿を見つけると持っていた荷物を降ろすとツナの居るソファに近寄った。10代目はツナの頭を撫で始めると、クッションに顔を埋めていたツナはゆっくりと顔を上げ10代目の顔をジーッと見ながら大人しく撫でられていた。もちろん10代目にはツナは猫の姿で見えている。
そんなWツナを見ながら俺は前回同様、顔が緩んでいたがテキパキと飲み物の準備をした。
「10代目、アイスコーヒーでいいですか?」
「うん、ありがとう。それで宿題なんだけどね?」
10代目はツナから離れると鞄から数学の教科書を出してきて宿題の範囲を開いて俺に見せてきた。
「これが分らないんだ。どう頑張って計算しても答えが出ないんだ」
「分りました。10代目が分かるまで俺教えてあげますから頑張りましょう?」
俺は眼鏡を装着して勉強モードに入ると、10代目は喜んで俺の話を聞いてくれていた。
その間ツナはソファの上で俺たちの様子を見ていたが、耳は垂れてるし尻尾は激しく左右に揺れていていかにも機嫌が悪そうな態度を取っていた事を俺は全然目にも止めなかった。
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