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□Lob Erotic
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「すみません、10代目…手伝わせてしまって…!!」
「いいんだよ、オレ今回の小テストの成績良くなかったから、仕方ないしね。それにいつも手伝ってもらってるから、お礼♪」

結局、この日の放課後に理科室の大掃除を命じられた獄寺は綱吉と一緒に、薬品の入った瓶や、棚の上などの埃を取ったり、丁寧に水拭きしたり。

「理科室って、独特の臭いするよねぇ」
「っスねぇ。そっちどうですか?」
「終わったよ♪もうすぐ帰れるね」

一息ついたところで、ふらりと教師が現れた。

「おーい、お前ら」
「あ、先生…」
「これも洗っといてくれ。そんで悪いんだけど、俺この後用があるから。鍵渡しとく。職員室に返しといてくれな」

新たに段ボール箱を手渡され、獄寺はあからさまに不機嫌になる。

「あぁ?!何でそこまで…」
「もうっ…わかりました。洗っておきますね」
「頼むな。んじゃ。また明日」

今にも掴みかかろうとした獄寺を諌め、新しく出来た仕事を引き受けた綱吉は、その箱を開けた。

「あ、試験管とかか。割らないように気を付けなきゃ…」
「10代目は律儀ですねぇ…」
「そう?んーっと、確か教卓の所にブラシとかまとめて置いてあったはずなんだけど…」

小走りで駆け寄って清掃用具を探す綱吉を目で追った後、獄寺は箱の中身にもう一度目をやり。
気付かれないように、理科室に内側から鍵を掛けた。


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