本棚
□Lob Erotic
3ページ/12ページ
割れ物を石鹸をつけたブラシで洗って濯いで拭いて、を繰り返し、残りはわずか。
獄寺は首を回してリラックスし、気力を振り絞る。
綱吉は「オレがやりますよ」の言葉に甘えて。向かいの机でいつの間にか突っ伏して眠っていた。
そうして5時半頃。
ようやく全て洗い終わり、獄寺は大きく伸びをする。
「ふぅ…終了っと」
すやすやと寝息を立てる綱吉をそっと揺すって起こしてやる。
「10代目…10代目」
「ん〜…ふぁ、ごめん…寝てた…」
「気持ちよさそうでしたよ」
優しく頭を撫でてやると、綱吉は目を細めてゆっくり体を起こす。
獄寺はそんな彼女を後ろから抱き締めた。
「ごくでらくん…?」
「こないだの小テスト、実験器具名を答える問題で…10代目、落ち込んでましたよね」
「う、うん…次のテスト不安…」
指摘されて少し落ち込む綱吉に、獄寺がこっそりと提案したのは。
「ついでです。今覚えちゃいますか?」
「今?」
「はい。下校までまだ時間もありますし」
「んー…うん。そうする」
「獄寺君と一緒に居たいし」と、へらっ、と笑って獄寺を見た。
「じゃあ、間違えたら罰ゲームってことで」
「えぇ?!ん、んー…わかった。頑張る」
「わかりました」
こうして、二人きりの特別授業が始まった。