籠球 dream
□第6話
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次の日、寝ていると携帯が頭上で鳴っていた。黒子君の設定した音楽じゃないことを頭で確認し布団を頭まで被り二度寝の体制に入る、するとうとうとしてきたところで今度はチャイムが鳴った。
居留守を使おうかと思ったが宅配便の場合後で電話をかけなければならないことを考えそちらの方が面倒くさいと思い仕方なくインターホンを覗くと友達がイライラした感じで待っていた。
『どうしたの?』
「あんたのために洋服持ってきてあげたの!」
そういいながら淡いピンクの大きい紙袋を前に出した。
『今開けるね』
玄関に向かい鍵を外すと勝手にドアが勢い良く開く。
すると映像よりも激しいオーラを醸し出している友達がたっていた。
「電話でろよ!」
『寝てた。』
「11時30分だよ!? いい加減休みになると午後まで寝てるのやめなよ」
など話ながらリビングに歩く。紅茶でいい?と聞くが返事を聞く前に煎れ始める。
「でー? 黒子君はどんな子が好きだって?」
『それがわかんなくて………メールで聞こうと思ったんだけどさ、聞けなくてさ。今日学校行くからその時でいいかなって』
「学校!? 土曜日に!?」
とソファーから身をのりだし此方をみる。それにうんと答えると呆れられた。
「恋は盲目っていうけどさ、流石にないわ。」
紅茶を呑みながら友達の罵声を聞き流していると紙袋をあさりだし私の前に出した。
「これよこれよ! 可愛いでしょう?あんた性格はアレだけど見た目はまぁまぁいいから!絶対似合うと思うのよねぇ。」
と一人ではしゃいでいる。ベージュに白のドット柄Tシャツ、襟はレースで出来ていて裾が長く確かに可愛かった。
「確か夏用カーディガン持ってたよね?」
『多分タンスの中にあると思う。』
するとりょーかい。と言いながら二回の自室に向かっていった。
『………確かに可愛いな…』
これを着て黒子君の隣に立つと思うと顔が綻ぶのがわかった。友達はセンスがいい…
『今日の練習は確かみっちりだったから休憩はおやつの時間かな…』
紅茶をもう一口呑みながらバスケ部のスケジュールを思い出す。
それだけで胸が高鳴り確かに変態だと感じた。
「あったあった! あとこのシフォンキュロットとニーハイ、靴はあの革靴でいいとして………」
最後はぶつぶつと口呉もっていて聞こえなかった、どうやら私の意見などは聞く気はないらしくそのまま玄関に靴を探しに行ってしまった。
昼御飯を作ろうと立ち上がったが、友達の事を思い考える立ち止まるが聞いた方が早いと大声で食べるかと聞けばオムライスと返事が帰ってきて冷蔵庫に卵があったかどうか確認した。
もうそろそろ出なければ間に合わない時間になり友達を家に残して学校に向かうが途中で綺麗な花を見つけ帰りに写真を撮ろうと決めまた歩きだす。
学校につくと丁度終わったのか外の蛇口に人が群がっていたのでそこに黒子君がいるかどうかを探す、すると後ろから青柳さんと呼ばれて肩をビクリとさせてしまった。
『どうして…後ろにいるの?』
「さっきまで外周ロードワークだったんです。」
そう答える黒子君は確かに汗だくだった、すかさずバックからタオルを差し出すと準備がいいんですねと受け取ってくれた。
「洗って返しますね。」
『気にしないでいいよ? あと……はい、スポドリ。良かったーコンビニで買っといて。』
「………あり、がどうございます。」
流石に受け取るのに躊躇っていたが喉が乾いていたのか口をつけた。
よし!! 間接キスゲット!!
そんな事を思いながら昨日見せようと思っていた写真を思いだし鞄を漁る。
『見て! 今日はこれを見せようと思って』
そう目の前に持っていくと綺麗ですね。と言いながら手に取り見始めた。
『昨日の夜、星が綺麗でついつい撮っちゃったんだよねー』
「確かに昨日の夜は綺麗でした。」
その言葉に昨日見てたんだと分かり同じ時間を共有したみたいで嬉しくなるりそれ、あげるよ。と言うといいんですか?と聞き返された。
『どうぞどうぞ! 現像すればあるしね、ついでにこれも付けちゃう』
と語尾にハートマークがつくような台詞を言いながらタッパーをだす。
『じゃじゃーん。レモンの蜂蜜漬け』
タッパーの蓋を外し前に差し出すといただきます。と一枚食べてくれた。
「おいしいです。」
『でしょう? これ、ちょっとだけ隠し味いれてるのっ』
「隠し味…?」
興味津々と言うように聞き返して来た黒子君にどぎまぎしながらナイショと言うと残念そうにそうですか。とまた一口。
『時間大丈夫?』
「あ、やばいかもです」
て少し慌てたように回りをキョロキョロしだしたことに可愛いと笑いながら鞄をかけなおす。
『じゃ、お別れだね。 ドリンクだけ返して?』
間接ちゅー間接ちゅーと心を踊らせると飲んでしまってすみません。とスポドリを返してくれたと同時にレモンの蜂蜜漬けまでかえそうとしていたのでそっちはいいよと伝えるとえ、でもと口呉もっていたがスポドリだけ引ったくり鞄のチャックをしめた。
『今日、明日の事でメールするね?』
「あ、はい。 まってます。」
その言葉に笑いさよならを告げると控えめに手を振って見送ってくれた。
今日も黒子君と話せたと内容を思い出していると女の子のタイプを聞くのを忘れた事を思い出し項垂れる。
今度こそメールで聞こうと心に決め悩んでいると花の写真を撮るのを忘れまた項垂れた。
日曜日は明日
。