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□それいけ!生徒会長
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とある高校、その体育館裏で
てめぇ気に入らねぇんだよ
と言うよくわからない理由で行われる典型的な後輩いびりをしている不良がいました。

「せんぱ…すいませんでした…ごめんなさ…ぁあ゛っ!」
「謝ってすむんならケーサツは要らねぇんだ…よっ!」

脇腹や鳩尾ばかりを執拗に狙い爪先で蹴りあげると言う、人間性の疑われる行為が繰り返されています。

「ぃた…だれか…たすけ…て…」

その囁きは聞こえないであろう音量であったものの、願いは届いたようでした。

「そこっ!!なにしてるっ!!」
「「せ、生徒会長!!」」

二人の発した言葉は同じではありましたが、意味は真逆でした。

いじめられていた生徒は立ち上がると会長に駆け寄りました。

「会長…かいちょうぅ…」
「怖かったでしょう、もう大丈夫だからね。」

優しく微笑み、頭を撫でると
新品の制服が汚れちゃったね、洗っておいで。あとのことはまかせておいて。
そう付け加え、後輩をその場から離れさせました。

その後ろ姿を見届けると
さっきまでと真逆の冷たい笑顔を張り付け、不良の方を向きました。

「…で、君は三年生になったにも関わらず、あきもせず、後輩を…一年生を苛めている、と…。あれだけのことをされておいて…。」
斉藤くん、君は学習能力が無いのかな。

そこまで言われても不良は気まずそうな表情を浮かべたまま固まっていた。

「あぁ…お仕置きが足りなかったのかな?
ならちゃんと叩き込んであげないと…頭は悪いみたいだから、身体に。」
すると今度はとても楽しそうに笑い、
じゃあ生徒会室に行こうか。
そう、告げました。
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