Tox Box
□ハッピーエンド
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誰でもよかった。
一人でいるひとに声をかけて、
さみしい 一人はいや 君しか頼れない 今夜だけでいい
そんなかんじの事をすがるように言えば簡単に部屋へ招いてくれた。
動きに合わせて揺れるポニーテールを眺めながら、必死に声を堪える。
じゃないと相手を染岡君と呼んでしまいそうになるから。
それに、相手が思っているのも僕じゃないから。
互いに互いを利用していることは薄々気付いてはいるんだ。
でも、それでも、体だけでも満たしたくて。
そんな行為を重ねれば重ねるほど、
心は更に痛んでいっていることも、薄々気付いてはいるんだけど。