短編

□好き
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「んッッ…れ、んしょぉ…」


「あー…もうダメ…」


連勝の上に跨がって座っているあたしは、連勝にねだる。


「もっとッッ…」


「オレ倒れちゃう。」


後頭部を優しく撫でる連勝。


あたしの口端には連勝の血が流れる。


連勝の首筋からもあたしの牙の痕から血が流れる。


美味しそ…


「あと、ちょっと…」


連勝の首に顔を近付ける。


甘美な匂い。


もっと、もっと、連勝の血が欲しい…


「だーめ」


そう言って首筋を甘噛みされた。


「ひぅッッ…」


大きく反応してしまったあたしに、満足そうな笑みを浮かべる連勝。


連勝の首を一舐めして、連勝に抱き着く。


「連勝、連勝…」


「んー」


「大好き」


「んー」


「愛してる…」


「んー」


適当な返事しかしない連勝に触れるだけのキスをした。


連勝の何もかもが好き。


連勝の血も顔も性格も。


テキトーな連勝も大好き。


あたしが笑うと連勝はあたしにキスをしてきた。


それも深い。


「ふ、はぁッッ…」


口内を暴れまわる連勝の舌はあたしの舌を絡める。


息が続かない中で、余裕な顔をする連勝。


歯列をなぞり、上顎を舐め、好き勝手にした後、離れた。


「き、もちぃ…」


力が抜けた身体を連勝に預けながらそう言った。


「もっと気持ちいいこと、しちゃう?」


嬉しそうに笑っている連勝にあたしも笑った。


「しちゃう」


そう言うと連勝はまたあたしにキスをした。
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