スマブラ

□紅茶日和(マルス夢)
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「紅茶?…」

テラスの方に行ってみると、青髪の青年が紅茶を淹れていた。
青髪の青年…マルスは此方に気づくと、ふわりと柔らかな笑みを向けた。

マルス)煉?どうしたの?

「えっと…紅茶の香りがしたから、誰かいるのかなって思って」

マルス)そっか…煉も飲む?煉の好きなダージリンだけど

ダージリンに反応し、目を輝かせ始める煉。
答えはもちろん…

「いる!!」

マルス)あっはは!じゃあ煉の分も淹れるね

マルスは笑ってティーカップをもう一つ用意し、それに温かいダージリンティーを注ぐ。
そして、それを煉の前においた。

マルス)どうぞ

「ありがと」

煉は、ダージリンの香りを楽しんでから、紅茶を口に含んだ。
ちょうどいい温度の紅茶は、煉の身体を内側から暖めてくれる。

「マルスの淹れたお茶って美味しいよね〜」

マルス)そうかい?

「うん!」

マルス)なら良かった

マルスは微笑んで、自分の紅茶をすする。
ふと煉の目に留まったのは、プランターに植えられた小さな白い花だった。
それは、マルスが一生懸命育てていた花だった。

「その花、咲いたんだね」

マルス)うん、最近ようやく咲いたんだ

「きれいに咲いたね」

マルス)あ、そうだ!

マルスはその白い花を一輪摘んだ。
そして、煉の髪にその花を飾った。

マルス)よく似合ってる

マルスは微笑んだ。
マルスの行動に煉は頬がほんのりと赤く染まった。
そんな煉の反応を見て、更にマルスは笑う。

ただ、その瞳に愛しさという感情を織り交ぜながら。
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