黒子のバスケ

□赤の社
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月日は流れ
私は高校生になった

進学先は
昔住んでいた田舎町
あの赤司神社のある地域だ

何の因果か
再びあの田舎町に戻ってくる事になるとは

真新しい制服に身を包み
赤司神社を目指す
山を登り
あの古びた神社へと歩を進める
神社に着けば
あの神様が私を出迎えてくれる

『やぁ、待っていたよ…煉』

腕を組んで私を見下ろす赤司
あの頃から何も変わっていない

『随分ときれいになったじゃないか…』

「そ、そうかな?」

『あぁ…喰ってしまいたいくらいにね』

「……え?」

赤司の口からとんでもない言葉がとびだした

喰ってしまいたい?…

神様って人喰うんだっけ?と必死に思考を巡らす
妖怪が人を喰うのは分かるが神様が人を喰うなんて…
今まで一度もそんなこと聞いた覚えは無い
ただの一度でさえも

『煉、何か誤解しているんじゃないか?』

煉はへ?となんとも気の抜けた声を出す
そんな煉をみてクスリと笑いながら

『喰うといってもあんな妖風情のような意味ではない』

「じ、じゃぁどういう意味?…」

『君を僕の妻にする』

「え?ツマ?」

『思考が追いついてないな』

「簡潔に言ってください」

『つまり、煉を僕の嫁にすると言っているんだ』

再び思考フリーズなう
どうにかこうにか頭を回転させ
事の成り行きを整理する

久方ぶりに昔住んでいた田舎町に戻ってきた
赤司神社におわす神である赤司と再会
赤司に嫁に来いと言われた

嫁?…

「待って、私人間、妖怪でもなけりゃ神でもない」

『そんなこと分かっている』

「…無理でしょ!?神と人間とk」

『できるぞ?』

え?
今なんとおっしゃいました?

『神と人の子との結婚などとうの昔にもあった、その間に子供も産まれた』

赤司の話によれば
随分と昔に神様と巫女さんの結婚があったそうだ
結婚した2人(?)の間には神子も産まれたとか
この事により
煉と赤司の結婚も可能なんだとか…

『ということだ、さて、さっそく婚礼の議を…』

「いや私了承してないよ!?」

『大丈夫、煉が了承しようがしまいが関係ない』

まったくもってだいじょばないこの状況
また思考フリーズしそうになるが
それは赤司が煉を姫抱きにしたことにより現実に引き戻される
「え?マジで連れてくの?学校とかどうすればいいの!?」

『ここから通えば問題ないだろう?』

「あ、なるほど」


納得したが運の尽き
あっさりと赤司に連れさらわれてしまった煉
しかし
当の本人もそこまで嫌な訳じゃなかったようで

そのまま赤司様に幸せにしてもらったとか



ちゃんと学校には通いましたよ?


END
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