暁の夢

□13 正義の山賊
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「「「「「「「えええぇえ!!?」」」」」」」




明るい太陽の光が差し込む洞窟にいくつもの悲鳴が響きわたった。




「り!シンアlove記憶がもどったの!?」
「うんっおかげさまで」




ジェハloveがみんなの思っていることを代表して言うとシンアloveはえへへと笑いながらいった。



「それで、、めでたくお付き合いをはじめたと…」
「…うん//」




ジェハがひきつりながら指を指すと今度は頬を染めながらいうシンアlove。




「すごいじゃない!!めでたいわ!
おめでとうシンアlove!!」
「ありがとうヨナちゃん!」
「そうですかい?俺はさらにめんどくさいことになったと思いますけどね」
「「ハクうるさい!」」
「シンアくん、困ったことがあればいつでも僕が相談にのるよ」
「…(コクッ」
「だめよシンア、ジェハに聞いちゃぁ
何を吹き込まれるかわからない。
シンアloveの身のためにもそれだけはやめておきなさい。」
「ジェハloveひどいな、」
「ゼノは二人がラブラブで
いいと思うからぁ!!」
「そうか…シンア、とうとうそなたも意中の想い人と交際するときが…」


よよよと嬉し泣きをするキジャの
横でユンがたんかをきった。



「なんでもいいけどめんどくさ!
集団生活の場でイチャつくのだけはやめてよね!」
「あれ?ユンくん、もしかしてヤキモチ?」
「な!//」



ジェハがにやりというと、その瞬間ユンの顔が真っ赤になった。



「言ってること意味不明
なんでもいいけどこのさきの
進路きめるよ!」





ヨナたちはクラン村での一件いらい
ギジュンの所有していた麻薬をばらまいた主格犯を探す旅をしていた。


そのための進路をねっていたとき、
ふとシンアがなにかの視線に気づき洞窟の外を振り返った。



「?どうしたの、シンア」


みんなと囲んで地図を見ていたシンアloveが彼にきづき声をかける。
すると、他のみんなもきづきシンアを見る。



「…人がこっちをみてる。
武器をもって、」
「山賊か!?」



ハクが叫んだのと同時にそれは現れた。複数の男たちが斧や短剣を握り締めて襲いかかってきた。


すかさず交戦にでるゼノをのぞく四龍とハク
シンアlove、ジェハlove


「くそっなんなんだこいつらは!」
「いきなりなんなのよ!!」
「姫様は奥へ!」
「ユン君とゼノ君と一緒に逃げて!」



戦おうとするヨナをゼノが引き止めてユンとともに彼女を安全な奥へと誘導する。



「シンアlove!そなたも下がっておれ!」
「キジャくんの言う通り、まだ傷が治りきってないんだから!」


「私は平気!!これくらいでへばってて四龍天女が名乗れるかっての!」



すると両手の小太刀をおもいっきりふりあげて敵を吹き飛ばした。
その姿にハクたちは圧倒され、彼女の強さを実感する。


そのとき襲ってきた山賊のリーダーかくと思われる男がジェハloveに切りかかった。
それを受け止め互いに睨みあう。
すると男はハッとしたように目を見開いた。



「…姉…さん?」
「…?!……っ、クウト?」



一瞬誰かわからなかった彼女だが
彼の姿をまぢまぢと見つめその名を口にした。



するとクウトと呼ばれた青年は
ハクたちと交戦する男たちに下がれといって後ろへとひいた。
いったいなんのことだかわからないハクたちは呆然とそこに立ち尽くした。



「…ジェハlove、知り合いなのかい?」
「…えぇ、昔の仲間よ」






ーーー




ハクたちはクウトに案内され
山賊たちの小さな集落へとやってきた。



集落へとくるまでの道でクウトから彼らとの関係を説明された。

「改めてまして俺の名前はクウトっていいます!
さっきは俺の手違いで失礼なまねをしてしまってすいません」
「いいのよ、こっちこそお仲間に怪我をさせちゃって大丈夫?」



致命傷でないものの軽傷をおった
男たちをみてヨナやシンアlove、ジェハloveが申し訳なく見つめる。
すると男たちはたちまち頬を染めて
大丈夫!!と腕をふった。




「なにはともあれ小さな集落ですけどゆっくりしていってくだせー
姉さんのお仲間さんとあれば手厚く
介抱させていただきます!」
「ありがとう」



ここの山賊は普通の山賊とは違い、
主に悪徳商人など、貴族農民とわず
退治する山賊だそうだ。
政府が関われない闇の世界などの誘拐事件、人身売買などを数多く解決してきたという。


その後クウトに案内され、男女別々の大きな天幕にとうされた。




「わぁここで眠れるのね」
「ジェハloveとシンアloveと一緒に眠れるのは
宿をとるとき以来ねっ
2人と一緒に眠れてうれしい!」
「ヨナちゃん…」



純粋な笑顔を浮かべてるヨナに
二人は心を打たれた。



「それにしても驚いた、
ジェハloveが元山賊だったなんて」
「まぁ、いろいろあったのよ
また話すわ」



荷物の整理や寝床を整えながら
そんな話をした。



そして天幕をでるなり大勢の人達に囲まれた。


「姉さんおかえりなさい!!」
「ジェハloveしばらくぶりです!」
「お美しくなられて!」
「ジェハloveお姉ちゃん!」


子供から年寄り、男女とわず
三人を囲んだ、正しくは二人は巻き込まれる形で。



「み、みんな落ち着いてっ…」


なだめながら困ったような顔をするジェハloveだったがそれはどこか嬉しそうだっ。
それをみてヨナもジェハloveもどこか嬉しくなり目を合わせて笑った。





その輪をながめる男たち。


「あわわわ姫様にシンアloveやジェハloveが
囲まれて困っておる
シ、シンア!共に3人をお助けするぞ!」
「…(コクッ」
「やめなよ珍獣二人!」
「ゼノもゼノもー!」

珍獣をユンがなだめる横で
ジェハが顎に手を当ててハクに声をかけた

「おやハク、大事なお姫様が
囲まれちゃってるよ」
「だからなんだってんだ」
「いいのかなー?(ニヤニヤ」
「べつに」
「素直じゃないねぇハクは」

「おい」


目の前のハクかと思いきや
その声は後ろから聞こえ驚いてそちらをむく。
するとそこにはジェハを軽く睨みつける青年が、



「君は確か…クウト君?」
「ちょっと、裏まで来てください」


急な呼び出しに肩をすくめながら
ジェハはクウトのあと追い掛けた。

それを遠くで不思議そうにジェハloveは眺めているのだった。




ーー





「で、僕になんのようかな?
可愛い女の子のお呼び出しなら嬉しいんだけど…あいにくそうじゃなさそうだ」
「ちゃかさないでくれ。
お前は、姉(あね)さんのなんなんだ?」
「…何って?」
「中途半端な気持ちなら、
姉さんに近づかないでくれ」



緋色の光が彼の瞳をギラりと照らした。




ーー

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