池袋少女

□08 非日常は大自然の中で
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2年になってはや1ヶ月。


やってきました林間学校!!!!



「ヤッホーーーーー!」
「やかましいわ!」(デコピン
「あたっ!」


窓から乗り出して広がる山々に
むかって叫んだら、隣に座っていた
シズりんに後頭部をデコピンされた。


「バスから乗り出して
やまびこするな」
「だってみてよ!!
目の前に広がる大自然!
輝く太陽に白い雲!青い空!
そして鮮やかな緑広がる山々!
あそこなんて滝があるんだよ!」
「…ぉ、」



大自然の美味しい空気を吸いながら
私はほれほれとシズりんを手招きした。
すると目の前の光景にシズりんは
小さな声をあげた。



「のどかでよさそうだな。」
「ねぇ✨」
「僕は今からどんなお土産をセルティに買っていこうかわくわくしているよ!」



シズりんのとなりに座っている
新羅りんは、都会から離れてもセルティのことを考えていた。




「あれ、でもセルティ僕がいなくて
寂しくないかな…。ぁあ!セルティ
セルティ!!」
「「やかましいわ!」」ダブルデコピン
「あう!」




「にぎやかだねぇ」



ひょこんっと新羅りんの前の座席から顔をのぞかせたイザりん。




「黙れノミ蟲」デコピン
「いったい!シズちゃん
俺今なにもしてないよね!」
「なんでもいーがお前らちゃんと
座っとけ、あぶねーだろ」
「「はい、ママン」」



私とイザりんは大人しく
おしりを座席につけた。
それからすぐしてイザりんがまた
ひょこりと顔をのぞかせた。



「そーいえば六花。
林間学校って何泊だったっけ?」
「二泊三日じゃなかった?」
「ふーん。じゃ「だからちゃんと座っとけって」ドタチンてばほんとママキャラ定着してるよね」
「門田のいうとおり座ってろ。
前からひょこひょこ顔出されたらもぐらたたき見てぇでムカつく。」
「…………。」



ひょこ
ブンッ
ひょこっ
ブンッ
ひょブンッ
ひょこ!ブンッ!



「やかましーわ!!」


リアルもぐらたたきを目の前で繰り広げる二人に私はデコピンをした。
空振りばかりだった拳を握り締めてシズりんは歯ぎしりする。



「…てかさっきからさやりん
静かじゃない?」



そ〜いえばと思い、みんなでさやりんをみる。




「zzz」


窓際の窓をあけて、風に吹かれながらイヤホンをして静かに寝息をたてていました。



「「「「「平和だなぁ…」」」」」
「zzzz」



それからさやりんはしばらく爆睡してました。





ーーー





休憩所にてすこし休んで
またバスへともどる私と新羅りん
イザりんシズりん。



「ん、」
「あー、起きたか。」


沙闇は門田の肩からむくりと起き上がった。



「ここは?」
「休憩所だ。
今六花たちが昼の買い出しにいってる。」
「…ん〜、」
「よだれたれてるぞ」
「!!バッ」(拭き


「たっだいまぁー!」
「おー」
「あ、沙闇起きたんだね
はいっ沙闇のお昼ご飯」



新羅りんからお昼を受け取って
ありがとうといったさやりん。



「ねーねー!休憩所についたんだし
席順あわせ第2ラウンドやろーよ!」



そ、じつはこの席最初にぐっとぱーであわせてこーなったのだ。
私の提案でもう一度することになった。




「「「「「「ぐっとぱーであわせ」」」」」」


新羅 ぱー
沙闇 ぐー
静雄 ぐー
臨也 ぱー
六花 ぱー
門田 ぐー

となった。


ちなみにぐーが後ろでぱーが前だ。
なので、



「なぜ私が真ん中になった。」
「まーまーいーじゃない」
「イザりん近い!スリスリすんな!」
「なんでもいーけどこっちにより過ぎだよ二人とも!」



窓際に追い詰められる新羅りん。


ゴスっ!
と、イザりんの座る座席を蹴飛ばす
シズりん。なぜこーなった!



「なんで俺の後ろがシズちゃんなわけ」
「いぃぃざぁあやぁあ
目障りなんだよ、動くんじゃねぇ」
「え?なになに俺が六花と仲良くしてるのが気にくわないとか?w」
「だぁまぁぁれぇえ」
「何でもいーがしずかにしてくれ、」
「もぐもぐ」


そのとなりのママンはじとーとなっていて、そのとなりの窓際にいるさやりんは黙々とご飯を食べていた。





またバスに揺られること30分。
暇だ!!!



「てなわけでカラオケ大会ーー!
せんせーいーでしょー?」
「もー、勝手にしてくれ…」



やふーー!!


「どーする?何歌う?」
「私は、聞いてる」
「僕も」
「俺も」
「…ぁ?俺も」
「俺もー」
「みんなノリ悪い!!
いーよー!もー一人で歌うから!」















「けもけもけーもけーもけもけー♪♪」




ピッ←消


「え?」



キョトンとするさやりん、



「うん、なんか切なくなってきたからやめるw」



イザりんはふるふると震えて笑ってるしほかの面々はふつーだし、
シズりんは……チョコ食べてる。



「…mgmg、あ?
やめちまったのか?」
「だってさみしいんだもん!」
「べつにうめぇんだから歌っとけばよかったじゃねーか」
「え…?」
「私も、そう思う」
「さやりんまで?」
「……………ありがとう、//」




ちょっとシズちゃんぬけがけー?と
ボヤいてるイザりんを黙らして
私は眠ることにした。

じつは楽しみすぎてオールなんだよね。
さやりんがよく眠れる音楽があると貸してくれたのでイヤホンをしてみる。





"無 上 甚 深 微 妙 法
百 千 万 劫 難 遭 遇...."


「!!?」
バッ

お経!!?!!!?!



「どうしたの六花」
「や、今イヤホンからものすごいものが聞こえて…」




そのあと丁重にさやりんにお返ししておきました。






ーー

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