月と星の恋

□6 夏合宿☆
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「「海だぁぁー!」」


駆と恋がバスの窓をあけて顔を乗り出す。
すかさず注意をする始だが、彼も楽しそうな顔をしていた。

正式に聖カナリア学院文化祭ステージの出演が
決まったSix GravityとProcellarum。
その公演で発表する新曲作成も含めて、
藍媛、苺愛そしてマネズ2人で
海合宿にやってきたのです。

夏休みということもあり、
4泊5日のみっちりな予定になっていた。


コテージに到着したみんなはぞろぞろと
バスをおりる。

そしてマネズ2人から軽く説明が行われた。


「みんなお疲れ様っ。
ここが今回お世話になるコテージです。
キッチンとダイニングやお風呂は共同で
各自個室完備。お風呂は大浴場だからね。」
「苺愛と藍媛も共同だが、そのへんは
お前らが気遣えよ」
みんな「はい!」
「今日の予定は午前中ダンスレッスンと
ボイストレーニングを行った後、
お昼ご飯を挟んで午後は自由時間になってるから
海に泳ぎに行っといで。」
「ふふっ水着買っといて正解やな」
「そだね。浮き輪もあるよ♪」
「怪我だけはすんなよ。
苺愛と藍媛は午前は作詞作曲の作業な。」
「「はいっ」」



各自部屋に荷物をおいたら、
隣にあるレッスン場に集合。
何かあったら苺愛たちのコテージの隣、
もう一つ小さなコテージにマネズがいるので
くるようにと説明され解散した。



ーーー


ProcellarumとSix Gravityがそれぞれ
レッスン部屋にて準備体操をしていた。
初日は合同会社でダンスレッスンをするらしく
12人が集まっていたがそれでもレッスン部屋は
広かった。

するとこそこそっと駆に耳打ちする恋。


「な、駆。苺愛の水着ってどんなかな」
「な!//こーいー!」
「だって気になるじゃん!」
「何話してんの〜?」


すかさず話に入ってくる陽。


「なるほどね苺愛ちゃんの水着。
そりゃ、もぉ〜エロいやつ」
「おお‥‥」想像する恋
「えr!陽さん!そそ、そんな」
「かけるんはピュアだなぁ」


すると集まっているのが気になって、
夜、葵、新がやってきた。


「何やってるの?」
「おっ葵ちゃん、藍媛ちゃんの水着といえば
やっぱこー胸元がボリューミーなやつだよなぁ」
「お、俺はわかんないなぁ」💦
「エロゲナウ」
「なんだよ新。
苺愛ちゃんの気になんないのかよ」
「苺愛に変な色目つかったらおにーさんが許しません」
「いやいや!やっぱり好きな子の水着が
どんなか男として気になりますよ!」
葵&駆「「恋が郁なみに男前!?」」


そんだけ騒いでたら我らが黒い王様が
ほっとくわけもなく、、、

「なにやってる?」黒いオーラ

その言葉でみんな散り散りになり
準備体操の仕上げにはいる。
しかし、恋だけは熱が入ってひとりでぶつぶつ
呟いていた。


「やっぱりビキニ?こーフリルのついた‥‥
や、紐リボンも捨てがたい‥‥」
「恋」
「ワンピースも似合いs....え?」
「いい加減にしろ」アイアンクロー
「あ゛あぁぁあーー!」


そして無事レッスンにはいるのだった。


ーーー


「ららんっららんっ
ららっららっらん♪
うーん、ここはもう1拍弾ませた方がいいのかな、」
「ここの音はこのフレーズがいれたいんよ
だから、この部分を‥‥グラッグラッって」


声が出て目が見えるようになってから
2人の作詞作曲にはさらに磨きがかかっていた。
表現の幅が広がり、グラビとプロセラの新曲は
着々と進んでいた。


「んー!はー!伸びすると肩が癒されるぅ
藍媛ちゃん、少し休憩する?」
「そやね。気分転換にみんなのレッスン
でも見学しにいく?」
「うん!ならついでに飲み物でも差し入れに行こ」

そうしてドリンクをもって
上の階でレッスンしている彼らのもとに
向かった。


ーーー


1.2.3.4
1.2.3.4

そっと扉をあけると丁度
ONE CHANCE!とグラビティの振り付けを
踊っていた。

気づいた郁と海がちらっとこっちに
笑いかけてくれる。
とりあえず邪魔にならないすみの壁にもたれて
座り彼らを眺めた。


「苺愛、なんかこうしてダンスしたり
歌ったりしてるみんなを見とると不思議と
歌詞が湧き上がってくるんよ」
「えへへ、私もだよ。
キラキラして楽しそうにしてるみんなを見てると
次から次へと素敵なメロディが浮かぶの」
「同じやね」


そして浮かんできたものはすかさず
ルーズリーフと譜面に書き込む。

集中していたらあっという間に午前の
レッスンが終わっていたらしく、
みんなに声をかけられてお昼ご飯に向かった。


ーーー


「はぅ〜」
「はぁ〜」

苺愛と藍媛は同時にため息をつく。
その理由は20分前にさかのぼる。
自由時間になりみんなで海に泳ぎに行こうとなって、水着に着替えた2人は彼らが待つ海岸へと
行こうとしていた時だった。

たまたま月城と黒月に会い、
呼び止められたのだ。


「なっ苺愛っそこかっこ」
「藍媛ちゃん!?」
「あ!見てみて大兄〜♪
新しく買ったのー」
「かわえーやろー?♪
みて奏」


フリルを沢山あしらった淡いピンク色のビキニスカートを身にまとってくるりとまわる苺愛。
藍媛はワンピース型の水着に見えたと思えば
胸元から広がるスカートは黒の透けるレースになっており、くびれと下の水着がうっすらと透ける形になっていた。

本人達は気に入ってるようだが、
過保護な兄たちはハラハラと慌てた。


「二人ともぉ、そんな薄着で
上着は?^^;」
「海だから水着きてる、
それだけだよ?(キョトン)」
「それだけって、
露出しすぎだ!」
「苺愛もパンツ型のビキニやないし、
ウチもワンピースやし、なにがあかんの?」
「「はぁ‥‥」」


小言をぐじぐじ言われていたときだった。


「おや?こんなところに
子ウサギさんが2人どうしたんだい?」
「月城さんと黒月さんまで、
どうしたんですか?」


始と隼が現れた。
2人も下には水着を着ており上にパーカーを
羽織っていた。
そして事情を説明すると、隼はクスクスと
笑って始は苦笑いした。


「確かにこんな可愛らしい子ウサギさんがいたら
発情期のおサルさんたちに襲われちゃうかもしれないしね」
「隼、それくらいにしておけ
2人のことは俺達でちゃんと面倒をみますので」


始の説得により苺愛と藍媛はマネズに開放され、


「わぁありがとぉ始!
いこいこぉマリンサマー!」
「隼くん行きましょうっ」


ぴゃー(">ω<)と2人は隼と始の腕に抱きつき
そのまま走り出した。
その姿を見て苦笑して首をするマネズであった。


「まったく、」
「やれやれ、」


ーーー


海では郁、陽、海、恋、駆、葵、苺愛が
泳いで騒いでいた。
苺愛は泳げないのに浮き輪でひたすら沖の方に
バタ足して進んでいくため真っ青になった
郁と陽と海が全力で浜辺に戻していた。

浜辺ではパラソルの日陰で隼と始が本を読み、
夜と涙と春と藍媛が砂のお城をつくっていた。
お城の周りに砦をつくり、海水を通したら
立派な日本のお城が出来上がった。


そして、、、
黒対白のビーチバレー大会のお時間が
やってきました。
黒チームにはグラビメンバー
始、春、新、葵、恋、駆そして藍媛。


「負ける気はしないな」
「精一杯がんばるよっ」
「プロセラー覚悟ー」
「あははっ足を引っ張らないようにするよ」
「郁に海さんもいますけど
負けませんよー!」
「やる気十分!燃えますねー!」
「こーみえて運動は得意なんよ!」

準備万端である。
そして、白チームにはプロセラメンバーと苺愛。


「手加減はしないよグラビのみんな」
「まぁ、どこからでもかかってこい」
「勝った方は苺愛ちゃんと藍媛ちゃんから
ほっぺチューってことで♡」
「「却下!(です)ゲナウ!」」
「あはは(苦笑)ボール落とさないように頑張ります」
「‥‥がんばる」
「容赦しませんよ!全力でいきます!」
「ボ、ボールって投げればいいの!?」


こちらもやる気充分。

そして真夏の暑い?戦いがはじまったのであった。


どちらも負けず劣らず、珍プレイヤーばかりな
ため迫力があった。
葵からのトスで藍媛がシュートをアタックを
したとき、陽と夜と海の壁にだめかとおもったが
陽にちゃっかりウインクという必殺技を決め、
藍媛は陽のブロックが崩れたところを狙いシュートを成功させた。

苺愛は手でうまいことトスできず
頭でボールを上にあげた。
それをうまいこと海が綺麗に上にあげ、
郁が始と春の二枚壁をかわしてシュートを決めた。


続けること20分。
楽しくもおかしな試合は結果は同点で
終わったのだった。


ーー

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